わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。
f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
f_ss_ishida.jpg 石田 真敏
f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
f_ss_kishimoto.jpg 岸本 周平
f_ss_sakaguchi.jpg 阪口 直人
f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
サイト内を検索


5_5.gif
<<メイン>>
2004年03月16日

ganba_title.jpg
安倍モデルの補欠選挙を展開 最新の手法で候補者トレーニングも
5_5.gif ■2004世耕弘成

 四月二十五日に衆議院埼玉8区において補欠選挙が行われることになっている。自民党議員の公職選挙違反による逮捕、辞職に伴う選挙であり、自民党にとって厳しい環境の中の選挙である。地元の市会議員や党支部幹部も多数逮捕されており埼玉県連は今回の候補擁立を見送りたいとの意向であった。しかし、安倍晋三幹事長はこういう時だからこそあえて候補者を立てて、党本部主導で新しいタイプの選挙を戦うべきだと判断し、自身が委員長を務める党改革検証推進委員会に対して検討の指示が下った。
 同委員会は政治と金の問題や候補者選考過程の透明化など、自民党の根幹にかかわる問題を徹底的に議論し、方向を出していく場であり、安倍委員長、塩崎恭久事務局長と八人の委員で構成され、私も委員に名前を連ねている。この委員会で議論した結果、候補者選考や選挙手法を抜本的に改革するモデルプロジェクトとして、今回の補欠選挙を活用しようということになった。特に今回の選挙は地元後援会を中心とした従来の選挙手法が全く使えないため、マーケティング理論を用いたイメージ選挙を展開せざるを得ないということで、NTTで企業広報の実務経験のある私がプロジェクトのチーフとなって進めていくことになった。
 まずは候補者の公募から始めた。全国紙に広告を打ち、履歴書、プロフィールと政治理念に関する二千字の論文を添えて応募するように呼びかけたところ何と八十一人もの応募が殺到した。しかも履歴書を見たところそれぞれが個性ある優秀な人材である。自民党も捨てたものではないと思うと同時に、今までの閉鎖的な候補者選考がいかに優秀な人材を自民党から阻害してきたかを痛感させられた。
 八十一人分の論文を私を含む四人の若手議員で審査して、二十三人にまで絞り込んだ。八十一人分の論文を読み、評価するのは大変な作業で、二晩ほど徹夜した。そして二月二十五日にベンチャー経営者や政治学者などの外部有識者に入ってもらって二次選考を行い、熱い議論の結果六人を最終選考に残すことにした。二十五歳から四十四歳まで、男性五人、女性一人という結果であった。
 最終選考は三月三日、面接の形で行われた。安倍幹事長、青木幹雄参議院幹事長、町村信孝総務局長ら党幹部と塩崎事務局長、そして私が審査員となった。これまでは論文とプロフィールしか見てこなかったため、どのような人物が登場するのか不安であったが、六人とも大変立派な人物で、幹部たちの鋭い質問に対しても堂々と受け答えをしていた。誰が候補者になってもいいような、甲乙付けがたい状況であったが、議論の結果、三十八歳の現役バリバリの弁護士が選考された。
 候補者選考が終わると直ちに、その候補者と打ち合わせに入った。今回の選挙は最新の手法を使っていくので、候補者に対しては外部の専門家が付いて、洋服のアドバイスやスピーチや記者会見のトレーニングが行われた。今後も有権者の意識調査に基づく政策の打ち出しや、草の根ボランティアを中心とした選挙運動など、今までの自民党がやってこなかった手法を使って四月二十五日の投票日を目指していく。そしてこの選挙の成果を、自民党の新しい候補者選考、選挙運動のモデル(安倍モデル)として、今後の党の基盤強化につなげていきたいと考えている。


(2004世耕弘成)
5_5.gif


5_5.gif

この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio