わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。
f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
f_ss_ishida.jpg 石田 真敏
f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
f_ss_kishimoto.jpg 岸本 周平
f_ss_sakaguchi.jpg 阪口 直人
f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
サイト内を検索


5_5.gif
<<メイン>>
2004年11月23日

ganba_title.jpg
レガシー(旧式)・システム問題 ……途中経過
5_5.gif ■2004谷本龍哉

 約二年半前から 「レガシー・システム問題」 というものに取り組んでいる。 これは、 簡単に言えば、 各省庁が抱えているコンピューター・システムの経費に莫大な無駄遣いがあることを指摘し、 その削減を行おうとするものである。 現在、 この分野には年間八千億円以上の税金が使われており、 我々はこのうちの三~五割 (二千四百億円~四千億円) は削減できると考えている。
 この問題は非常に複雑な問題ではあるが、 大きく三つの切り口に分けることができる。
 一つは、 レガシー (旧式) という文字通り、 非常に古い型のコンピューター・システムを使っているために、 不必要に高い経費がかかっているという問題である。
 二つ目は、 入札ではなく随意契約が続けられているため、 競争原理が働かず、 コストが割高になっているという問題である。
 三つ目は、 データ通信役務サービスという不可解な契約形態をとっており、 システムやデータの著作権が各省庁ではなく、 システム会社に帰属している問題である。
 問題解決に向けて、 自民党若手政策集団 「あさっての会」 のメンバーが中心になり、 専門家を加えて徹底的に調査を行い、 政府が管理するすべてのシステムについて改革の手順を示すことにした。 各システムごとに、 まず 「刷新可能性調査」 を行い、 次に 「最適化計画」 を立て、 それを 「実施」 に移すという手順で、 それぞれのポイントで我々が中身を検証するというものである。
 今年度はこの手順に従い、 特許庁の特許システム、 法務省の登記システム、 国税庁の国税 (KSK) システムが最適化計画を決め、 順次実施に移している。 特許システムは、 データ通信役務サービスをやめ競争入札を行うなどの見直しによって年間六十八億円 (約三割) の経費削減を予定している。 登記システムは既に入札を行い、 諸々を見直し年間百十億円 (約三割) の経費削減である。 国税システムも三割程度の削減になる予定である。
 ただ、 登記システムも国税システムも競争入札を行ったものの、 結果的には元の業者一社のみの入札という非常に不自然なものとなった。 また同じ業者が受けているのに、 経費を三割削減できるというのも、 考えてみればおかしな話である。 ここに、 システム業者の強い談合体質とシステム経費の不透明さが明確に現れていると私は思う。
 IT予算は、 目に見えないだけに、 専門家以外にはその妥当性の判断が難しく、 不正と無駄遣いの温床となりやすい。 引き続き他のシステムについても、 徹底的に検証を行いたい。


(2004谷本龍哉)
5_5.gif


5_5.gif

この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio