政治家の生活というのは、 かなり忙しいものである。 早朝から朝飯を食べながら政策会議を行い、 ありとあらゆる分野の勉強会に出席し、 委員会を掛け持ちし、 独自の政策立案活動も行い、 夜は政治家同士、 経済人、 官僚、 その他たくさんの会合に出席して情報交換し、 そして時々はこうして文章も書かなければならない。 料亭から出てくる政治家はよくテレビに映るが、 朝早くから夜遅くまで勉強しているところはまったく報道されないので、 その実態が上手く皆さんに伝わらないこともある。
　そういう生活をしていると、 どうしても目の前の仕事に追われて、 何をしているか分からないうちに、 時間だけがどんどん過ぎてしまったりする。 ある時、 ふとそんな自分の生活に気付いて、 これではいけないと思い直した。 ただ流されるのではなく、 自分の中に何かを蓄積していかなければいけないと思い、 昨年から日課を三つだけ決めて、 実行している。
　一つは、 読書である。 難しい本だと読書がいやになってしまうので、 できるだけ読みやすいものを選んで、 とにかく毎日五十ページ前後は読むようにしている。 今は、 村上龍さんの 「半島を出よ　下巻」 を読んでいる。
　二つ目は、 韓国語の勉強である。 週一回、 家庭教師に教えてもらっているが、 必ず毎日復習するようにしている。 もうすぐ 「韓国語中級」 の教科書が終了するが、 先生からは、 「もう少し頑張れば韓国語能力試験の三級（六段階で下から三番目）くらいは取れる」 と言われている。 韓国語の友人と簡単な会話ならできる程度である。
　三つ目は、 運動である。 三年前に体重を十五キロ落としたが、 今もほとんどその体重を保っている。 毎日必ず三十分程度は体を動かすようにしている。 時間がない時は、 寝る前か起きた後に自室で筋トレをする。 おかげでソフトボールでもサッカーでも元気に走り回ることができる。
　日課を続けることは、 とても大変なことではあるが、 隙間の時間を使って何とかやりくりしている。 小さな積み重ねがいつか大きな成果につながることを信じて、 これからも続けていこうと思っている。