■2005鶴保庸介
昨年は選挙を通じて多くの方々に大変お世話になりました。 また先の衆議院議員選挙では、 妻・野田聖子議員が非常に多くのご理解ご支援をいただきました。 ありがとうございました。 応援していただいた皆様方に改めて感謝いたします。
また平素の政治活動にご指導ご協力をいただいておりますことに厚く御礼申し上げます。
八月一日、 私が参議院郵政特別委員会で質問に立った時、 その時私は郵政改革の積極的な賛成論者であることを明らかにした上で、 審議の中でも明確にされてこなかった郵政民営化法案の不明点、 疑問点を質しました。
竹中平蔵郵政民営化担当大臣、 谷垣禎一財務大臣にそれぞれ答弁をしていただきましたが、 残念ながらそれは必ずしも納得できるものではありませんでした(財政再建、 国債発行、 国家プロジェクトとの関係等々)。
ですから私は、 今後も郵政改革の行方をしっかり見守り、 点検し、 必要によっては改正案の検討を含め、 発言・行動していくつもりでおります。
また現在私は、 自民党において水産部会長を仰せつかっておりますが、 近頃の水産業界は、 漁獲量減に魚価安で、 後継者探しもままならないほどの危機的状況にあります。 燃油の高騰、 漁業合併問題に加えて竹島や尖閣列島の問題を見ても分かるように国際的な漁業資源の管理再編は一刻の猶予もないものとなっています。
今日の水産業界はまさに大きな転換期にあると言っていいでしょう。
転換期にあるといえば、 水産に限らず教育、 外交、 地方自治などもそうです。 紙面の制約で詳述はできませんが、 これらの改革に共通することだけを言えば理念です。
郵政改革でも分かるように、 現代社会は各分野にそれぞれの利害関係者がおり、 複雑に絡み合って奇妙にバランスのとれている状態であります。
改革をするにつけ、 「改革派」 は 「抵抗勢力」 を 「総論賛成、 各論反対はけしからん」 と必ず批判するのですが、 このような事情を理解すれば当たり前のことなのです。 攻守変わってその人が利害関係を持つ分野になれば逆の立場になることを全く理解されていません。 「大きな政府より小さな政府だ」 「官から民へ」 といいながら 「五十人学級より三十人学級」 がいいと公務員である先生が増えることを礼賛している政治家は少なくありません。
私はだからこそ 「理念」 = 「改革の先にあるものはなにか」 「いかなる社会を作ろうというのか」 が問われていると繰り返し主張してきたのです。 私が郵政法案の審議において郵政改革の先にあるものにこだわったのもここにありました。
幸せとは何か、 という哲学からいかなる社会を作るべきかを帰結すると、 私は一人一人が自らの夢を持ち、 その実現のために自助努力をすることで活力ある社会を作ること。
一方でしっかりとしたセーフティーネットがあり、 敗者復活のある社会を作る。 この理念こそが山積みするすべての改革の先にある目標であり、 そこから個別の改革の程度、 時期、 優先順位が見えてくると考えます。
お気付きの通りここまでの改革はもはや 「革命」 です。 「革命」 には大きなビジョンのもとに(たとえ一部であっても)国民も合意が必要になってきます。 サッチャーがした改革のように真の改革を志向するなら 「ワンフレーズ」、 「劇場」 政治などもってのほかです。
これからは本格的 「革命的改革」の時代に入ってきます。 その時代に高らかに真の「改革」のろしを上げ、微力を尽くすことができるよう、 今後とも研鑽を重ねていく覚悟です。
至らぬ私ですが、 皆様の引き続きのご指導、 ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
(2005鶴保庸介)
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