わかやま新報は、和歌山市を中心とする和歌山県北部唯一の日刊新聞です。
f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
f_ss_ishida.jpg 石田 真敏
f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
f_ss_kishimoto.jpg 岸本 周平
f_ss_sakaguchi.jpg 阪口 直人
f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
サイト内を検索


5_5.gif
<<メイン>>
2008年03月11日

f_tsuruho.jpg
ganba_title.jpg
地震メカニズム解明の『地球号』と 新エネルギー発見の『資源』スタートへ
5_5.gif ■2008二階俊博

 近ごろ、 文部科学省や経済産業省がそれぞれ取り組んでこられた 「地球号」 と 「資源」 が、 地震のメカニズム解明や新エネルギーの発見を求めて活動をスタートさせました。
 地球深部探査船 「地球号」 は21世紀の海洋地球科学をリードする世界最新鋭の掘削調査船で、 文部科学省が600億円の巨費を投じて完成させました。 「南海トラフでの地震発生メカニズムの解明」 を目的に、 昨年9月から新宮市沖約100㌔の熊野灘沖において科学掘削を実施し、 ことし2月5日に今年度の調査を終え、 新宮港へと帰ってきました。
 2月9日に国際シンポジウムが新宮市で開催され、 仁坂吉伸知事とともに私も参加しました。 海底地質学の国際的な専門家が出席され、 画期的なシンポジウムとなりました。
 熊野灘は、 過去に大きな地震が何度も発生した東南海・南海地震の震源の巣であり、 直近の地震発生から約60年が経過していることから 、 「今後、30年以内に巨大地震が発生する確立は60~70%とされている」 といわれている。
 巨大地震の発生メカニズムの解明に科学の粋を集めて挑戦することこそ、 大きく言えば、 人類最大の課題であります。 地震波の到達を1秒でも早く知らせると同時に、 避難の促進やインフラの緊急停止等による被害の軽減に英知を結集すべきであります。 第1次研究航海の成果として海底下220㍍から400㍍の区間にメタンハイドレード (氷に似ているが、 火をつけると燃える 『燃える氷』
とも呼ばれている。 シャーベット状態で解凍するとメタンガスに変わる。 地球温暖化対策として有効な新エネルギー) が分布されていることが確認され、 一説によるとわが国のエネルギーの100年分から200年分が眠っていることも大きな期待であります。
 次に、 3次元物理探査船 「資源」 についてであります。 私が経済産業大臣の際、 物理探査船の予算獲得に経産省の幹部とともに奔走した日のことを思い出します。
 平成18年度予算を要求通り、 満額127億円を獲得したことにより事業をスタートさせて、 19年度予算で107億円、 2年間で235億円の巨費を投じて3次元物理探査船 「資源」 を導入することができました。
 「資源」 は我が国の海域に存在する石油、 天然ガス資源などの精細なデータを収集するため、 資源エネルギー庁の公船として導入。 ノルウエーのPGS社所有の船を導入、 改造したもので、 母港は千葉県の船橋としました。 全長は86メートル、 総トン数は1万297㌧、 定員100名、 ケーブル最長6000㍍稼働可能海域、 水深3000㍍、 探査能力海底面下5000㍍に及ぶ世界最新鋭の探査船であります。 2月11日、 建国記念日が就航記念の日となりました。
 私も甘利経済産業大臣や望月資源エネルギー庁長官のご招待で、 千葉の船橋での引渡式と就航祝賀会に出席致しました。 久しぶりに顔を合わす経済産業省の幹部の皆さんの案内でエンジンコントロールルーム、 船室、 食堂等を見学、 はじめて見る探査船の勇姿に接し、 いつの日か日本が 「資源大国」 と言われる日を期待しているのは私だけではない。


(2008二階俊博)
5_5.gif


5_5.gif

この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio