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f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
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f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
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2008年07月01日

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一貫教育で社会人としての基礎を 子どもの生育発達に応じた制度の提供へ
5_5.gif ■2008西博義

 最近、 ある方から 「人間関係の形成や社会生活に必要な基礎の習得など社会性を養うため、 小中一貫教育が推奨される。 また、 教育の多様化を図るため、 高等専門学校(高専)のような5年教育をもっと拡大すべきであるという趣旨の提言をいただいた。 以下は、 その提言に対する返信の概要である。
     ◇
 貴殿の政策提言 「教育再建」 を拝見させていただきました。 貴重なご意見を賜り、 ありがとうございました。
 私の父は中学校の教員を勤め、 私自身も15年前に衆議院議員に初当選させていただく前は、 国立工業高専で教員として勤めておりました。
 それだけに、 このたびのご提言は実感をもって拝見させていただきました。
 私は田舎の生まれで、 小中学校を通じて1学年1クラスでしたので、 結果的には小中一貫教育を経験したことになります。  
 卒業して20年以上もたった同級会の場で、 中学から合流した分校出身の同級生が 「中学校に入ったとき、 本校と分校との違いを比べて、 しばらく劣等感が消えなかった」 と言われてショックを受けました。
 同じ劣等感を、 地元の町から離れた高校に進学した際に、 私も味わったわけですが…。
 ご指摘のように、 中学校1年で味わった彼らの方が、 劣等感は大きかったのではないでしょうか。
 義務教育段階では環境の激変は極力避けることが大事だと思います。
  「小中一貫」 という考えも、 義務教育期間については 「能力を伸ばし、 社会人として必要な基礎を培い、 資質を養う」 という本来の位置づけを明確にするという意義があると思います。
 確かに昭和30年代の中学校は、 高校進学率も50%程度で、 それだけに 「子どもたちに、 社会に出てやっていけるだけの力を身に付けさせてやりたい」 との思いが教員に感じられたように思います。
 生徒もそれぞれの職業に就いて自立することに誇りを持っていたため、 現在のように学業成績だけでお互いの評価をするということは、 必ずしもなかったのではないでしょうか。
 ところで、 私は公立の中高一貫教育制度を積極的に推進した一人です。
 潤いのある教育をより必要とする中学校から高校へという思春期の時期に、 高校受験のために、 中等教育が歪められないようにしたいとの思いからこの制度の導入を提唱しました。
 制度は異なりますが、 子どもの生育・発達状況に応じた教育制度が提供されるべきであると考えております。
 また、 「義務教育後はフレキシブルに」 とのご意見には全く同感です。
 実際に、 法律が改正され、 高専に自由な学科を設置できるようになりました。 また、 工業高校に2年の専攻科を設置して、 事実上5年の一貫教育を実施している学校も全国に広がりつつあります。 高校卒業後、 さらに1~2年、 専門的な知識や技術を習得するコースです。
 さらに、 他の専門高校にも一貫教育の良さを拡大する必要があると思います。
 できるだけ多様な教育機会を提供することが、 これからの 「知価社会」 を乗り越える上で、 必要であると確信しています。
 このたびの提言を真摯に受け止め、 今後の教育改革議論に生かしてまいります。


(2008西博義)
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