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f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
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f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
f_ss_kishimoto.jpg 岸本 周平
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2009年04月28日

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今国会での成立に全力 温暖化防止へ2つの議員立法
5_5.gif ■2009西博義

 前回のエッセイで、 「木材利用推進法案」 と 「バイオマス活用推進基本法案」 という2つの議員立法に関する取り組みを紹介した。 今回は、 その後の報告である。
 先日の4月24日、 与党の政策責任者会議で 「木材利用推進法案」 が了承された。 一週間前の 「バイオマス活用推進基本法案」 の了承に引き続いて、 地球温暖化の防止や林業の振興のための2つの議員立法がまとまった。
 昨年4月、 公明党バイオマス推進プロジェクトチームが、 地球温暖化対策に有効なバイオマスの活用を推進し、 持続的に発展できる経済社会の実現をめざす 「バイオマス活用推進基本法案」 の要綱を発表してから、 一年でようやく成案を得た。
 「バイオマス活用推進基本法案」 は、 昨年とりまとめた公明党案をベースにしている。
 基本理念として、 循環型社会の形成、 産業の発展、 農山漁村の活性化などを明示している。
 政府は、 具体的な目標や施策などを盛り込んだ基本計画を作り、 都道府県や市町村が具体的な推進計画を策定することとなる。
 また、 政府一体となった推進体制を整備するため、 内閣府はじめ関係省庁の調整を行う推進会議や有識者らによる専門家会議を設置することとなっている。
 一方、 「木材利用推進法案」 は、 自民党案をベースとしている。
 建設資材の利用促進を図る内容の自民党案に対して、 私どもは、 ①国産材の利用を図るため木材自給率を努力目標として定めること、 ②建築資材以外にも、 パルプ・紙、 木製品、 バイオ燃料原材料など、 広範囲にわたる木材の総合的利用を支援する内容とすること、 ③緑の雇用の推進や安定的な供給体制の構築を支援する内容とすることを中心に法案を修正した。 さらに、 森林循環を確保するため、 再造林を促す規定も盛り込んだ。
 ところで、 木材の利用がどうして地球温暖化の防止につながるのだろうか。
 木材はその半分が炭素でできている。 いわば、 炭素の固まりのようなものである。 したがって、 木造住宅や木製品を長く使うほど二酸化炭素を固定でき、 大気中のCO2濃度が上昇するのを抑えるのに役立つ。
 例えば、 約40坪の木造住宅には、 約6㌧の炭素が固定されているといわれている。 日本の全住宅では、 日本の全森林の炭素蓄積量6億7900万㌧の22%に当たる約1億5000万㌧と推定されている。
 また、 木材は、 柱や板から木質ボード、 紙、 さらには燃料 (バイオマスエネルギー) といったように、 形を変えながら何度も利用 (多段階利用) することができ、 一度使用した後も再利用して、 繰り返し使うことができる。
 再使用・再利用・再生産可能な資源である木材を適切に利用すれば、 環境への負荷を一層少なくすることができるのである。
 2つの議員立法は、 いずれも、 地球温暖化の防止に資するものであり、 同時に、 木材の需要が創出されることにより山村の活性化にもなることを期待している。
 今後は、 法案の共同提案に向けて野党との協議をはじめることとなるが、 今国会での成立を目指して全力で取り組んでまいりたい。


(2009西博義)
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