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f_ss_nikai.jpg 二階 俊博
f_ss_nishi.jpg 西 博義
f_ss_ishida.jpg 石田 真敏
f_ss_tsuruho.jpg 鶴保 庸介
f_ss_sekou.jpg 世耕 弘成
f_ss_ooe.jpg 大江 康弘
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f_ss_tamaki.jpg 玉置 公良
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2009年05月04日

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県の未来ようやく見えてきた 御坊―有田間4車線化等決定
5_5.gif ■2009鶴保庸介

 去る4月27日。 国土交通幹線自動車道会議。 略して国幹会議の報告ほど感慨の深いものはない。 いよいよ高速道路の延伸と複線化が進むことになったのである。
 思えば平成16年、 私が二期目の国土交通政務官だったころ、 和歌山県の近畿自動車道は注目の路線であった。
 というのも、 その当時、 海南―吉備 (現・有田) 間は日本で距離辺りの料金がもっとも高い一方で、 一般有料道路として供用されていたために、 引き下げは個別路線の判断に委ねられていたからだ。 その後、 多くの方々のご協力を経て、 料金問題は解決したが、 忘れてはならないのは、 そのときに国土交通省とやり取りをした内容についてである。
 国交省 「料金を引き下げても、 採算が取れない (それほど通行料は増えない)」
 鶴保 「何を言うか、 必ず料金引き下げと同時に通行料は増え、 大渋滞が起きる。 それだけの潜在需要が和歌山県にはある」
 国交省 「それなら、 渋滞解消のための片道2車線化工事が終わってから、 料金を引き下げればどうか」
 鶴保 「仮にそうだとして工事はいつ終わるのか」
 国交省 「平成20年代だ」
 鶴保 「具体的にはいつか」
 国交省 「…」
 鶴保 「ということは平成29年度、 ということも考えうるということか」
 国交省 「そういうことだ」
 鶴保 「そんな馬鹿な話は受け入れられない。 今から10年以上も今のままで料金引き下げをしないで、 しかも工事を続けるなどもってのほかだ。 今すぐ料金を引き下げ、 あと5年ぐらいをめどに2車線化すると言うのが常識というものではないのか」
 …詳細には記憶違いもあるかも知れないが、 ざっとこんなやり取りを経たあと、 料金の引き下げと同時に平成21年度中の供用開始までを約束させてきたのである。
 今から思うと、 これほど心もとない約束はなかったと反省しているが、 当時の国交省は誠実に対応してくれた。
 その後すぐに料金の引き下げは実現し、 しかもETC限定ではあるが、 念願の大阪までの区間の通勤割引もできるようになった。 (これが今日の 「土日1000円」 の原型になると誰が想像しえただろう)
 したがって、 その当時は、 これで予算さえ責任をもって獲得すれば、 なんら問題なく当該区間の四車線化は進むはずであった。
 しかし、 まさかの道路公団民営化、 と道路特定財源の一般財源化、 によって、 大幅に計画は遅れることになり平成24年度完成ということになってきた。 (後にこの約束は県の協力を得て平成22年度完成を期すということになっている) しかも、 料金引き下げによる効果は皮肉にも私の予想が的中して、 海南―有田間は慢性的な大渋滞が現出してきた。
 「もう待っていられない。」 はっきりと宣言しておく。
 さまざまな国政の事情によって左右される道路計画ではどうしようもない。 和歌山県は遅くともあと10年以内に紀伊半島を一周させる高速道路を開通させ、 白浜までの高速道路を四車線化して、 交流人口の増大と企業誘致をはからねばならない。
今まで多くの時間と労力を費やしてきた。 私たちは後回しにされてきたのである。
その分、 豊かな自然と、 素朴な文化がひっそりと残されてきたのかも知れないが、 それももう限界に近づいていると考えるべきであろう。
国土の均衡ある発展こそが、 日本の活力を生むのである。 大都市を牽引役として経済を主導する考え方は行き過ぎるとかえって非効率を生むことはこの十数年で証明されているのである。
その意味で、 4月27日はハラハラしながら報告を待った。
 現在進行中の平成22年度までの海南―有田間の4車線化工事に加え、 田辺―すさみ間の計画決定、 そしていよいよ、 御坊―田辺間の4車線化の事業計画を押し込むことになったのである。 ようやく和歌山県の未来が見えてきた。
 用地買収等で関係者の特段のご協力を仰ぎたい。


(2009鶴保庸介)
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