2008年11月02日

2008 04.文化・くらし

山岡さん能面遺作展 3日まで近鉄エスポワール

0811024.JPG

最後の作となった「小面」(左)と奥さんの多恵子さん、二女の真澄さん

昨年9月に死去した紀の川市桃山町の山岡耕治さん(享年68歳)の能面遺作展 「一期一会」 が3日まで、 和歌山市友田町の近鉄会館2階ギャラリーエスポワールで開かれている。
山岡さんは14年前から独学で能面を打ち、 一期一会を求めて2度の個展を開催。 病が見つかった後も意欲的に制作に取り組んでいた。 妻の多恵子さん(66)は、 「主人は大切に使っていた鑿(のみ)を磨き、 油を引き、 丁寧に布に巻き込み、 まるで思いをしまい込むように作業場をきれいに整頓して病院に入りました。 その後、 2週間ほどで現世での生を終えたのです」 と話す。
遺作展は、 「その鑿を見ていたら開いてあげたくなった」 という多恵子さんの熱意に、 3人の子どもが協力。 最後の作品となった 「小面」 をはじめ、 「増女」 「般若」 「一角仙人」 など闘病中の14面を含む30面を展示している。
耕治さんの写真も飾られた会場で多恵子さんは、 「開いて良かった。 最後の一期一会です。 皆さんに主人をずっと覚えておいていただけたらうれしい」 と話している。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif