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車いすごと車内に乗り込んでいざ運転 |
平成3年に交通事故で両足と手先がまひし、 重度身体障害者となった和歌山市粟の槌本泰夫さん(48) が、 電動車いすのまま乗り降りができる乗用車を購入し、 約6カ月かけて通った自動車教習所を卒業。 このほど、 普通自動車運転免許を取得した。 和歌山市西の運転免許センターによると、 車いすごと乗降する乗用車での運転免許取得者は、 県内で初めてという。
槌本さんが免許を取得するきっかけとなったのは、 平成18年4月に大阪市南港で開かれた 「バリアフリー展」 で、 東京在住の重度身体障害者が車いすのまま乗り降りできる車を運転し、 全国各地を自由に移動しているのを知ったことから。
運転免許センターに連絡し、 どのような条件の車両だと運転が可能かどうかを教えてもらった後、 自ら東京に出向いて障害に応じた障害者用車両 (足が不自由なため、 アクセルやブレーキの操作を手で行う) を購入した。
車が和歌山に届いた20年6月から自宅で、 スロープを使って電動車いすで車内に乗り込む練習を開始。 1年後に同市園部の県自動車学校 (大元一夫校長) に入校した。 受け入れた自動車学校側は槌本さんの指導にあたる特別チームを編成。 4人の指導員が交代で学科・実技の教習を担当。 実技教習は112時間を費やしての卒業となった。
槌本さんは 「どこに行くのにも福祉車両で送迎してもらわないと動けない毎日だった。 免許を取ったことで行動範囲が広がるのと、 自由に出かけられるようになったのが何よりもうれしい。 今後は (事故で) 身を持って体験したことを多くの人に知ってもらい、 交通事故防止の運動に参加していきたい」 と話している。
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