2010年01月18日

00.社会

「上方落語は夢の世界」、繁昌亭恩田支配人語る

満天神繁昌亭支配人恩田雅和さん

上方落語について熱弁する恩田さん

高等教育機関コンソーシアム和歌山・わかやま楽落会主催の笑いの文化講座第3回 (全3回) が16日、 和歌山市西高松の県立図書館で開かれ、 元和歌山放送プロデューサーで天満天神繁昌亭支配人の恩田雅和さん (60) が 「上方落語と繁昌亭」 と題し講演し、 県内外から約100人の落語ファンが耳を傾けた。 県民カレッジ 「わかやま学講座」 の一環。

恩田さんは繁昌亭について 「天井には、 1500個のちょうちんが飾られ、 協力してくれた6000の企業や個人名が書かれています」と述べ、繁昌亭が公的機関の援助を受けず、 民間の寄付だけで建てられた寄席だと説明。 もともと天満にあった浪曲の寄席が、 和歌山出身の人が経営していたことに縁を感じたとも述べた。

繁昌亭には昼席と夜席があり、 「昼席の演目は、 その日の出演者も当日までわからない。 枕 (落語の前置き) を振って、 客の反応を見てから決めるんです」 と明かし、 「枕は現実。 本題からは夢に入ってもらって、 出口を出るまでは夢の世界です」 と上方落語の魅力を熱弁。 また、 昼席の出番組を決めるのに恩田さんも加わっており 「例えば、 中入りの後はトイレなどに行ってざわついているから、 落ち着かせるためにも、 漫才や漫談など色物を入れるんです」 と、 客を楽しませるためのみそを告白。 時折、 人気はなし家がサプライズ出演すると、 客が立ち上がって驚くことがあり、 「そういう場面を見るのが一番幸せ」 と支配人としての横顔をのぞかせた。

和歌山で行われる落語の寄席などに足を運んでいる同市西ノ庄の茶畑重明さん(62)は、 「寄席の仕組みとかが分かって、 また違った落語の楽しみ方ができそう。 繁昌亭に行ってみたくなった」 と話していた。





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