直川用地に紀伊保育園が全面移転

和歌山市が建設中の直川用地複合施設 「さんさんセンター紀の川」 と同じ敷地内に建設が予定されている民設民営の保育園として、 私立紀伊保育園 (森田昌伸理事長) が全面移転する。 平成23年4月の開園を目指す。 これに伴い、 同じ地区内の市立直川保育所(坂口美代子所長)は同園に統合され、 事実上廃止されることになる。

保育所管理課によると、 市内の保育所(園) は、 公立24所、 私立35園ある。 紀伊保育園は定員60人に対し、 現在74人の園児が在園。 市は選定委員会を設けて、 昨年9月に同園の進出を決定した。 同課は 「保育内容などを重視した」 としている。 森田理事長は同園が昭和47年に建てられ、 現在建て替え時期にあったことにも触れ、 「子どもたちに優しい、 自然な感じの園にしたい。 また、 災害時にも活用できるような地域に開かれた施設になれば」 と話している。

一方、 直川保育所は現在60人の定員に対し、 19人しか子どもがいない。 園舎は昭和46年に完成した木造平屋造りで老朽化が激しく、 交通アクセスもいいとはいえない状況だった。

同課によると、 国の三位一体改革で、 公立保育所への運営資金や施設整備などの補助金がカット。 半面、 私立保育所には補助金が交付されるといい、 地方自治体は民営化を進める方向にかじを切っている。 市では平成18年に 「市公立保育所民営化等基本方針」 を策定。 同課は 「民でやっていただけることは民にやってもらい、 ニーズに応じて民営化施策を進める」 と話す。

市内では、 ことし3月に西山東が廃止される予定で、 直川は3例目となる。