2010年02月01日

00.社会

五百羅漢寺の仁王さん200年ぶり修復へ

五百羅漢寺

山門から運び出される仁王像

和歌山市和歌浦東の五百羅漢寺 (池田道俔住職) 入口大門に建つ木造の金剛力士立像一対が建立以来約200年ぶりに修復される。 30日、 静岡県島田市の仏師・杉浦瑞慶さんらが同寺を訪れ檀家ら6人の協力で、 像を山門から運び出す作業を行った。 2体の像はトラックで運ばれ杉浦さんの工房で解体、 漆などを使って約1年をかけて修復する。 来年4月に同寺で落慶法要が行われる予定。

像の台座には文化12年 (1815) 椿井平之丞と作者の名前が入り、 約200年前に建立されたものと推測できる。 池田住職によると 「山門は平成6年に改修したが仁王像は手つかずだった」 が、 「これ以上放っておくと修復できなくなる」 と檀家に相談。 理解が得られて今回初めての修復となった。

右側の阿形 (あぎょう) と左側の吽形 (うんぎょう) を合わせて仁王さんの愛称で親しまれる立像は約2メートル10センチで185キロ。威風堂々と参拝客を迎える。 約50個のヒノキ部品をかすがいやくぎで組み合わせ、にかわや漆で仕上げられていたが、 老朽化が進み継ぎ目のくぎがむき出しになり目の部分のガラス玉が割れるなど状態は悪化していた。

修復期間中は、 山門に現在の仁王像の写真パネルが張り出されるという。

檀家総代の吾妻正章さん (57) は 「五百羅漢寺は、 福井県の永平寺の直系寺。 仁王像の修復が現住職の時代に行われるのはうれしい。 これを機会に仏教に興味を持っていただければ」、 池田住職は 「守っていただいている仁王がいないのは寂しいが1年後が楽しみです。 修復作業を見に静岡にも行きますよ」 と話していた。





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