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杉谷さん |
和歌山市出身の世界的ピアニスト杉谷昭子さんが、 「ヨーロッパ国際ピアノコンクールin Japan」 を創設した。 「音楽性と音色の美しさ、 個性的な表現を、 確かなテクニックと共に高く評価し、 丁寧な講評で参加者の成長を見守っていくコンクールを」 と杉谷さんが30年来構想。 多くの協力を得てことし実現した。 地区予選は5月15日から、 東京、 大阪など全国10カ所で始まる。
杉谷さんは桐蔭高校、 東京芸術大学卒。 ドイツに留学し、 数々の国際コンクールに入賞しヨーロッパデビュー。 一流オーケストラと多数共演し、 アルゲリッチ、 ワイセンベルグ、 アシュケナージと並びクララ・シューマン国際ピアノコンクール審査員を歴任。 ベートーベン・ピアノ協奏曲全集をベルリン交響楽団とリリースするなど活躍している。
コンクール創設のきっかけは、 この40年におよぶヨーロッパ滞在経験。 ピアノ教育にも力を入れている杉谷さんは、 「減点法ではなく、 感性や個性、 いいところを見つけて伸ばしたい」 と話す。
審査委員長は杉谷さんが務め、 審査員は趣旨に賛同したロシア出身のミハイル・カンディンスキーなど著名な海外出身音楽家約10人と日本人が務める。 国内にいながら海外のコンクールを受けられる環境にしたという。
さらに、 本選も含めて参加者の演奏に懇切丁寧な講評を書くのが特徴。 それにより、 参加者が予選、 本選、 全国大会と確実にステップアップできる。 同じ観点から、 予選複数参加も認めた。
部門は未就学児部門から年齢制限なしの特級部門まで。 課題曲コースと自由曲コース、 独奏と連弾がある。 地区予選の後は地区本選、 地区大会、 全国大会 (11・12月) と催し、 来年1月には受賞者記念ガラコンサートも開く。
「ピアノを弾いていると 『生きていて良かった』 という瞬間がある」 という杉谷さんは、 「参加した皆さんがピアノと音楽を心の友として、 より豊かな人生が築けるようにと願っています」 と瞳を輝かせている。
問い合わせはヨーロッパ・ピアノ協会 (03・3407・2880=月~金午前10時~午後6時)、 FAX03・3407・2881=24時間受付、http://www.europe-piano.com)。
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