2010年03月03日

00.社会

世界的ピアニスト杉谷昭子さんが、日本で国際コンクール開催へ熱意

杉谷昭子さん

杉谷さん

和歌山市出身の世界的ピアニスト杉谷昭子さんが、 「ヨーロッパ国際ピアノコンクールin Japan」 を創設した。 「音楽性と音色の美しさ、 個性的な表現を、 確かなテクニックと共に高く評価し、 丁寧な講評で参加者の成長を見守っていくコンクールを」 と杉谷さんが30年来構想。 多くの協力を得てことし実現した。 地区予選は5月15日から、 東京、 大阪など全国10カ所で始まる。

杉谷さんは桐蔭高校、 東京芸術大学卒。 ドイツに留学し、 数々の国際コンクールに入賞しヨーロッパデビュー。 一流オーケストラと多数共演し、 アルゲリッチ、 ワイセンベルグ、 アシュケナージと並びクララ・シューマン国際ピアノコンクール審査員を歴任。 ベートーベン・ピアノ協奏曲全集をベルリン交響楽団とリリースするなど活躍している。

コンクール創設のきっかけは、 この40年におよぶヨーロッパ滞在経験。 ピアノ教育にも力を入れている杉谷さんは、 「減点法ではなく、 感性や個性、 いいところを見つけて伸ばしたい」 と話す。

審査委員長は杉谷さんが務め、 審査員は趣旨に賛同したロシア出身のミハイル・カンディンスキーなど著名な海外出身音楽家約10人と日本人が務める。 国内にいながら海外のコンクールを受けられる環境にしたという。

さらに、 本選も含めて参加者の演奏に懇切丁寧な講評を書くのが特徴。 それにより、 参加者が予選、 本選、 全国大会と確実にステップアップできる。 同じ観点から、 予選複数参加も認めた。

部門は未就学児部門から年齢制限なしの特級部門まで。 課題曲コースと自由曲コース、 独奏と連弾がある。 地区予選の後は地区本選、 地区大会、 全国大会 (11・12月) と催し、 来年1月には受賞者記念ガラコンサートも開く。

「ピアノを弾いていると 『生きていて良かった』 という瞬間がある」 という杉谷さんは、 「参加した皆さんがピアノと音楽を心の友として、 より豊かな人生が築けるようにと願っています」 と瞳を輝かせている。

問い合わせはヨーロッパ・ピアノ協会 (03・3407・2880=月~金午前10時~午後6時)、 FAX03・3407・2881=24時間受付、http://www.europe-piano.com)。





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