2010年03月24日

03.スポーツ

「素晴らしい試合に水を差した」、開星校長が向陽訪れ謝罪

大多和聡宏校長

会見に臨む開星の大多和校長右と向陽の板橋校長

第82回選抜高校野球大会で、 向陽高校に1回戦で敗れた開星高校の野々村直通監督 (58) が試合終了後のインタビューで 「21世紀枠に負けたことは末代までの恥」 などと発言した問題で23日、 同校の大多和聡宏校長 (52) が向陽高校を訪れ、 板橋孝志校長 (59) に謝罪した。 また、 この日午前、 野々村監督も記者会見を開き 「向陽を侮辱するつもりはなかった」 などと釈明した。

野々村監督は試合終了後、 マスコミのインタビュー用のお立ち台に立ったが、 一言も発せずにテレビ中継はそのまま終了するという異例の事態。 その後、 報道陣に対し 「21世紀枠に負けたことは末代までの恥。 切腹したい。 死にたい」 などの発言をしていた。

大多和校長は午後4時40分ごろ、 向陽に到着し、 同50分ごろから報道陣をシャットアウトして板橋校長と約20分間会談。 その後の記者会見で、 大多和校長は 「失礼な発言があり、 素晴らしい試合に水を差し、 不快な思いをさせてしまったことに謝罪した」、 板橋校長は 「発言を新聞で知り、 ショックを受けた。 (21世紀枠での出場は) 勝ち上がって出場する以上に価値があると思っている。 残念で遺憾であると伝えた」 とし 「誠意を持ってすぐにこちらに駆け付けてくれた。 その気持ちを真摯(しんし)に受け止め、 謝罪を受け入れた」 と話した。

大多和校長は、 今回の失言問題を 「負けた後は、 まず自分たちの力が足りなかったことを顧みなければならないのに...野々村監督におごりがあり、 空回りしたのだと思う」 と振り返り、 「謝罪して済むものではないと思っている。 向陽の選手は2回戦も素晴らしい試合をしてほしい」 と終始恐縮しきりだった。

野々村監督の処分について、大多和校長は 「本人から発言そのものの内容などについて詳しく聞いてから判断したい」。高野連からは厳重注意と文書での報告を求められているという。また、開星には 「思い上がっている」などという内容の批判的なメールが多数寄せられているという。

板橋校長は、 選手たちにはこの問題に関して特に話はしていないといい、 「試合に集中してほしい」 と話している。





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