2010年03月27日

00.社会

ことしもアサリない、片男波潮干狩り2年連続中止

片男波の潮干狩り

アサリを放流し、 ネットをかぶせるなど食害対策試験を行う市の職員たち(和歌山市提供)

ことしも中止...。 和歌山市和歌浦南の片男波の潮干狩りが昨年に続いて実施されないことが分かった。 市農林水産課の調査で3センチ以上のアサリがほぼ確認できなかったといい、 市は原因を究明するために食害対策試験などに乗り出した。 2年連続での中止は過去に例がなく、 管理者の和歌川漁協は 「残念です。 こればかりはどうしようもないし...」 と嘆いている。

同所での潮干狩りは毎年、 4月中旬から6月中旬まで行われ、 ゴールデンウイークには県内外から家族連れなどが大勢訪れていた。 しかし、 昨年はアサリが激減し、 やむなく中止。 同課が昨年9月に調査したときには3センチ以上のアサリがほとんどない状態だったため、 同漁協はことしも中止を決定した。 同漁協は 「こんなことは初めて。 アサリがないんじゃ、 潮干狩りできないもんね」 と困惑気味に話している。

アサリがなくなった原因は 「エイなどの食害」 や 「泥の中の餌不足などの環境的要因」 などいくつか考えられるというが、 いまだにはっきりとした原因は明らかになっていない。 そのため、 同課は今月19日に調査を開始。 手始めに、 食害を調べるため、 3メートル四方の中に900個のアサリを放流し、 ネットをかぶせた。 エイや貝を食べるツメタガイは侵入できない構造で、 数が減っていなければ食害の可能性が高くなってくる。 これから1年間、 生育状況を見守る。 今後、 漁場に堆肥をまいたり、 砂を耕す試験も行う予定だという。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif