2010年03月30日

00.社会

前和歌山市長の旅田被告を収監、「獄中から無実訴える」

記者会見に応じる旅田被告 - 前和歌山市長の旅田被告を収監、「獄中から無実訴える」

記者会見に応じる旅田被告

和歌山市の土地購入を巡り業者からわいろを受け取ったり、料亭の借り上げ事業で市に損害を与えたとして収賄と背任の罪に問われ、懲役4年、追徴金300万円の実刑が確定した、元市長の旅田卓宗被告(64)が30日、和歌山地検へ出頭し、大阪刑務所丸の内拘置支所(和歌山市)に収監された。

判決によると、旅田被告は市長だった平成12年8月に市が建設会社の所有する土地を購入したことで、元建築会社社長から現金300万円のわいろを受け取り、同年9月には懇意だった若女将が務める料亭「石泉閣」を市が月額140万円で借り上げる契約を結び、市に約4900万円の損害を与えた。

旅田被告は、背任に問われた石泉閣の件について「再三の議会に基づいて決定した議決事項は執行する義務がある。最高裁の違憲立法として、憲法的な判断の見解を問いたい。誠に遺憾」。収賄に問われた、元建設会社からのわいろ受け取りの件については「1円も受け取っていないのが唯一無二の真実」とし、事件があったとされる日の市長来訪名簿のフロッピーデータに元建設会社社長が来訪していないこととして物的証拠があると主張。元建設会社社長が事実と違う供述をしたとして、損害賠償請求を起こすことを明らかにし、「でっちあげがまかり通る捜査機関と戦いたい。えん罪を世に出さないためにも、獄中から無実を訴えていきたい」。刑確定で、刑期中と刑期終了後10年間は被選挙権を失うこととなり、「政治生命は絶たれた。屈するのは無念だが、今後同じような被害者が出ないよう戦い続ける」と話した。





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