2010年04月02日

00.社会

県水難救済会や和大が、8日の国産飛行船行事に参加

山田猪三郎日本初飛行船製作100周年記念行事

県水難救済会や和大が国産飛行船行事に参加

8日に和歌山市で開かれる「山田猪三郎日本初飛行船製作100周年記念行事」(南葵史談会主催)に、 県水難救済会(和歌山海上保安部内)や和歌山大学自主創造科学センター(クリエ)が参加することになった。 両者は2月25日の本紙報道で猪三郎のことを初めて知り、 猪三郎の「人命救助」「気球」「フロンティア精神」に引かれたという。 史談会の小林護さんは「大変うれしい。多くの人に来ていただきたい」と話している。

山田猪三郎は和歌山市生まれ。大勢が犠牲になった明治19年の串本沖ノルマントン号遭難をきっかけに、ゴム製浮輪と防波救命器を製造。日本初の円筒型係留気球も発明し、100年前にエンジン搭載山田式1号飛行船を完成させ、国産として初めて東京上空を往復飛行した。

県水難救済会(岩田幸男会長)は海難救助を行うボランティア団体で、ライフジャケットの普及啓発活動などに力を入れている。猪三郎の研究のきっかけが人命救助だったことを知った同会の玉置敏男さんは、「救命具の生みの親、ライフジャケットの原型を作った人。和歌山にこんな方がいたとは驚きました」と感激した様子。

また、クリエの尾久土正己センター長は、学生らと気球を使ったさまざまな活動を行っている。昨年の皆既日食には、カメラと通信機器を積んだ気球を上空20~30キロメートルの成層圏に飛ばし、ハイビジョン撮影するとともに地上に同時中継するプロジェクトを実施。悪天候のため半分しか成功しなかったものの注目を集めた。

さらに尾久土センター長はプロジェクトの目的を、「誰もやったことのないことに挑戦し、失敗や困難に立ち向かう人間力の育成、地域に役立つ人材の養成」と位置付けており、「地域の人たちと協力し合いたい」と話す。

猪三郎の命日である8日には、猪三郎から4代目の豊間清(株)気球製作所社長(東京)も出席する。場所は和歌山市新和歌浦の山田猪三郎顕彰碑前。初飛行日の9月8日には新和歌浦の萬波で百周年記念祝賀会が開かれる。
問い合わせは小林さん(073・445・0494)。





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