2010年04月20日

00.社会

本会議で「対面式」導入検討、県議会

和歌山県議会

現状の県議会一般質問の様子。対面式が導入されれば演壇も改装される

県議会は、 本会議の一般質問などで質問者と答弁者が向かい合って論争する 「対面式」 の導入を視野に検討を始めていることが分かった。 対面式になれば質問にその都度答える分割質問や一問一答式の導入も可能になり、 議会側は 「現状の一括質疑方式より緊張関係が生まれ、 論点が明確になって傍聴人にも分かりやすい」 とそのメリットに期待する。

県議会の研究機関である議会改革検討委員会が議会改革の一環として対面式導入に向けた取り組みを提案。 これを受け、 19日開催した議会運営委員会が5月31日に三重県議会を視察し、 聞き取り調査などを行って検討委に調査報告することを決めた。

県議会事務局によると現在、 対面式を導入しているのは三重県、 大阪府など11府県議会。 分割質問や一問一答方式は大阪、 京都、 滋賀など20府県議会が取り入れている。

県議会本会議の一般質問は現在、 議員が知事や県幹部らが座る席を背にして 「ひな壇」 と呼ばれる壇上から議員席や傍聴席に向かって発言、 知事や担当部長は議員が質問をすべて読み上げた後で答弁する 「一括質疑方式」 をとっている。 登壇者は各会派で人数などを調整、 質問時間は一人40分以内 (答弁含むトータル時間は1時間以内)、 質問は再質問2回 (計3回) までと申し合わされている。

現状について、 議会内部からは 「質問者と答弁者は常任委員会などのように向かい合ってすべきでは」。 また、 県側の答弁内容は事前に議員と調整しているため 「答弁書の棒読みでは緊張感が足りない。 質問を繰り返せば本音を引き出せる」 などと指摘する声もあった。

一方、 県側は 「一般質問の時間が長くなる可能性がある」 「想定外の質問に対応するため事前の勉強が大変かも」 と戸惑いの声も出ている。

対面式の本格導入の時期はまだ分からないが、 議会運営委の浅井修一郎委員長は 「現状のやり方だと質問と答弁がバラバラで、 議員も傍聴人も分かりづらい。 現在、 耐震改修中の議場については、 対面式導入に備えていつでも改装できるようにしてもらっている」 と話している。





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