2010年04月24日

00.社会

かまぼこ板でアート、延時の田辺絵画教室

田辺絵画教室

今までに出品したかまぼこアートと田辺さん右と生徒たち

小さなかまぼこ板に思いをぎゅっと込めて。 和歌山市延時の元幼稚園教諭で臨床発達心理士、 田辺恭子さん (51) が講師を務める 「田辺絵画教室」 は、 7年前からかまぼこ板を使ったアートに取り組んでいる。 毎年、 全国 「かまぼこの板」 展覧会 (愛媛県西予市立美術館ギャラリーしろかわ主催) に出品しており、 1万点以上の中から100点選ばれる佳作に入賞するなどしている。

田辺さんが教室を開いたのは24年ほど前。 大学に通っていたころに絵画を専攻しており、 息子とその友人に絵を教え始めたのがきっかけだった。 口コミで生徒が増え、 現在は4歳から高校生まで約60人が通い、 和紙や英字新聞を使ったコラージュなど、 絵画を含め、 自分を表現する芸術について楽しく学んでいる。

7年前、 田辺さんが新聞で同展覧会について知ったことから、 かまぼこ板を使ったアートに親しむようになった。 「キャンバスが小さいから、 子どもが集中してくれるんです」 と言い、 かまばこ板を集めるのも一苦労だそう。 毎年、 生徒の保護者や祖父母にもお願いして地道に収集している。 「最近はかまぼこをあんまり食べないから、 正月のおせちには必ず使ってもらうよう言ってます」 と笑う。

子どもたちには、 かまぼこ板に絵を描く際、 下書きをしてから、 つまようじや綿棒、 割りばしなどを使って、 限られた面積へ思いを込めるよう指導。 「面白いにじみが出たり、 でこぼこがある独特の素材。 色を塗ることに特に力を入れてます。 3原色と白と黒の5色しか使わず、 自分たちで配合させることが大切かな」 とこだわりを話す。

同展覧会には、 個人と団体で毎年出品。 和歌山からの出品は珍しく、 田辺さんと生徒たちで話し合いながらテーマを決めている。 今年度はすでに出品済みで、 団体作品は一人一人の物を組み合わせてバースデーケーキを完成させた。 小学1年生のころから教室に通う市立野崎小学校6年の崎中康平君 (11) は 「かまぼこ板は、 ボコボコしたとこもあって紙より難しいけど、 組み合わせたりして絵を考えるのも楽しい」 と話している。 田辺さんは 「縦の関係でコミュニケーションが図れているのも、 子どもたちの成長の場として生かされてるかな」 と話している。 問い合わせは同教室 (073・455・0399) まで。





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