2010年04月28日

00.社会

春の褒章、県内から5人

春の褒章受章者が決まった。県関係は、長い間業務に精励し人々の模範になった人を対象とした黄綬褒章が2人、公共福祉や公共事業に功績のあった人ら対象の藍綬褒章が3人の計5人。29日に発令される。拝謁は5月14日。受章者は次の皆さん。


春の褒章、県内から5人
【藍綬・現保護司】松本一孝(75)

農業を営む松本さんは、松江地区の先輩の跡継ぎとして保護司の道を歩み出した。受章に対して「仕事ができたからもらったものではなくて、長らく健康であったためもらえたもの。ありがたいと思います」と謙虚に語る。

30年近いキャリアの中で100人以上とかかわってきた。月2回の面会や電話で近況を聞き出す。「ほかの人には絶対口外しない」、松本さんが常に心掛けていること。「保護観察した人が更生してくれて、立派な職業に就いてくれると心からうれしく思います」とほほ笑む。

半面、うまくいかないこともある。「お互いが信じ合うこと、信頼関係を築き上げることに苦労します。うそをつかれたり、裏切られたり、再犯を起こされることが本当に辛い」と苦労話も。
おかえりパトロール隊として7年目を迎え、今では地域の顔。「一人でも多くの人が更生してほしい」という願いが松本さんの原動力となる。


春の褒章、県内から5人
【藍綬・県鍼灸マッサージ師会会長】堀昌弘(65)

「自分一人の章ではありません。これまで支えてくれた家族や会員、周りの全員に対してのものだと思います」と満面に笑み。

昭和46年10月、当時日本ではまれだった株式での鍼灸院、(株)堀治療院を設立し、視覚障害者の雇用を行い、生活安定に尽力。借金を背負い「家族には数え切れない苦労をかけた」と振り返る。

平成10年6月、同会会長に就任してからは県民を対象に鍼灸マッサージに関係する健康相談や老人ホーム訪問、健康セミナーの開催など鍼灸に対する啓発活動を盛んに展開。アイデアマンとしての一面ものぞかせる。何事も前向きな堀さんは「こんなのは、長になった者の義務ですよ」と謙遜(けんそん)した。

今後は、今まで以上に障害者の生活安定や身分保障、有資格者の確立(無免許鍼灸師の廃絶)、予防医学としての鍼灸の普及などやりたいことはたくさん。「まだまだこれから」といわんばかりに張り切っている。


【黄綬】西浦トシ子(81)元郵便集配受託者、九度山町▽前田義幸(82)元前田ロープ工業(株)社長、海南市

【藍綬】酒井弘美(62)元小売物価統計調査員、御坊市▽堀昌弘(65)県鍼灸マッサージ師会会長、和歌山市鳴神▽松本一孝(75)保護司、和歌山市松江東





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif