2010年05月13日

00.社会

和歌浦図屏風を初公開、20日まで和大紀州研

 「和歌浦図屏風」

さまざまなものを見つけて楽しむ来場者

和歌祭が始まって間もない時期に描かれた可能性のある 「和歌浦図屏風」 が今、 和歌山市栄谷の和歌山大学紀州経済史文化史研究所 (紀州研) で初公開されている。 同研究所 (上村雅洋所長) 主催の企画展 「紀州研所蔵の和歌の浦資料」 での展示で、 鍬形を付けたてんとう虫のような母衣 (ほろ) など、 和歌祭行列の珍しい描写が話題を呼んでいる。 20日まで。 無料。

右に天満宮と浜辺の鳥居、 中央下に玉津島社、 左に紀三井寺が描かれた名所三所図で、 左上部には 「布引の松」 や藤白峠、 天満宮前には和歌祭の雑賀踊、 大名行列が見える。

同大学教育学部の藤本清二郎教授は、 「派手な色柄の母衣が描かれていることから、 作成年代は17世紀中葉、 1630年代かもしれない」 と話す。 さらに、 雑賀踊を眺める杖をついた老人は、 母衣や連尺の提供者で有力な商人だった茶屋小四郎で、 小四郎がこの屏風を描かせた可能性もあるという。

また、 同屏風と東京国立博物館所蔵 「厳島和歌浦図屏風」、 和歌山県立博物館所蔵 「和歌浦図屏風」 が同じ構図であることも注目といい、 2屏風の写真も紹介されている。 ほか全長作 「和歌浦物語 乾・坤」、 扇面 「紀伊国和歌浦勝景」 など。 詳しい問い合わせは同研究所 (TEL073・457・7891)。





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