2010年05月14日

00.社会/04.文化・くらし

学び続けて50年、市民サークル国文学の集い

市民サークル 「国文学の集い」

菊川教授の楽しい講義に会場は和気あいあい

源氏物語や小倉百人一首などを学び続けている市民サークル 「国文学の集い」(岩橋寿子代表) の活動がことし50年を迎える。 昭和35年、 和歌山市の社会教育事業の一環としてスタート。 2年後に自主サークルとして毎月例会を開き、 生涯教育の先駆け的存在となった。 同会は 「新会員募集中です。 一緒に楽しみませんか」 と呼び掛けている。

万葉集や古今和歌集、 平家物語、方丈記、 近代詩など、会員の要望をもとに幅広く学んできた。 3代目講師として平成11年から教えている菊川恵三和歌山大学教育学部教授は、 小倉百人一首に8年、 古事記に1年かけ、 現在は仮名文学の先駆、 紀貫之の 『土佐日記』 に取り組む。

先日開かれた5月例会では、 海賊への不安が日記に度々登場することから、 瀬戸内海に海賊が多い理由や戦前の軍事施設とのかかわり、 ヨーロッパや中近東の海賊についてなど楽しく話を展開。 笑い声が溢れた。 また、 年一回の現地講座も行っており、 ことしは4月25日に大津京跡をしのぶバスツアーを実施している。

会員は現在50代から80代の59人。 和歌山市や海南市、 岩出市のほか串本町や大阪府岸和田市から通う人もおり、 阪南市の土井視保さん (59) は、 「昔私たちが受けた国文学講義と違い、 身近な解釈で分かりやすい。 先生のトークが面白くて楽しいんです」 と話す。

事務局を担当する和歌山市土佐町の山本令江さん (73) は、 「人の心や営みは1000年前も変わらない。 自分の営みに今も流れているのが面白い。 昔の人の思いから非常に学ぶところがあります」 と話し、 「来られないときは来なくていい本当に来やすい会。 男女問わず、 気軽に一度いらしてください」 と呼び掛けている。

例会は毎月第2月曜の午後1時半から3時。 次回は6月14日。会場は和歌山市西汀丁の商工会議所4階。 会費は1回1500円。

問い合わせは山本さん (TEL073・425・7581)。





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