2010年05月31日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

7階建てで「エコ重視」、紀の川市新庁舎イメージ

発表されたイメージ図

発表されたイメージ図

紀の川市は1日、 同市西大井に平成24年度完成予定の新庁舎イメージ図を発表した。 現在の本庁舎、 北別館を取り壊した跡地に建設するもので、 延べ面積1万3500平方メートル、 鉄筋コンクリート7階建て。 環境に配慮した 「エコ庁舎」 としている。 工事は北別館をことし11月ごろに解体して来年4月に着工、 24年末に完成し、 25年1月の業務開始を目指す。

現在の本庁舎はすべて取り壊して庁舎前広場にする。

新庁舎は吹き抜けの1、 2階に市民窓口を開設、 3階に市長室、 6階に議会を設置。 屋上から2本の筒を貫通させて太陽光を取り入れる照明や、 建物内の温度差を利用した空気の循環システムが特徴的。 また大震災などの災害時には防災拠点となるべく、 建物と地面の間にゴムのような弾力性がある物質を挟み込んだ免震構造を採用している。

新庁舎の勤務人数は400人規模。 駐車場確保のために、 庁舎付近の池を埋め立てる予定。 事業費の総費用は49億円 (庁舎費用43億)。 事業予算はこれまでに市が確保している準備基金20億円などと合併特例債を利用する。 設計は(株)久米設計大阪支社。 技術提案書などでヒアリングを行うプロポーザル方式で5社の中から決定した。

【建設経緯】
国の合併推進により打田、 粉河、 那賀、 貴志川、 桃山の旧5町が合併したのは平成17年。 現在は旧町役場を支所とした分庁舎方式で、 各支所ごとに業務内容が異なるため、 市民からは 「課をまたがった申請になると大変」 との声もあった。 新庁舎建設は那賀5町合併協議会の中で 「財政状態を勘定しつつ、 10年以内に建設する」 と決定していた。

新庁舎建設反対を唱えた候補者が現れ、 建設が争点となった平成21年の市長選挙では、 中村愼司市長 (67) が 「分かりにくい配置で市民に不便を掛けている」 「業務上で職員移動に掛かる燃料費など年間約2億円の無駄がある」 と建設推進を主張し、 大差で相手候補を破った。
その後、 中村市長は議会などで 「贅沢庁舎を作るつもりはない」 と述べ建設の理解を求めている。





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