2010年06月01日

00.社会

インフルウイルスも撃退、梅から新たな化合物発見

梅果実にインフルエンザウイルスの増殖を抑える新たな機能性化合物のあることが県立医科大学に設置されている寄付講座の研究成果で分かり、同大の宇都宮洋才准教授らが1日、県庁を訪れ仁坂知事に報告した。

寄付講座は県内梅加工会社など民間企業から資金援助を受けて運営。同大では和歌山工業高等専門学校と共同で県産梅の機能性について医学的・科学的に解明するための研究に取り組んでいる。

宇都宮教授によると、インフルエンザウイルス(H1N1)を感染させた培養細胞に梅干しから調整した抽出物を1リットル中1ミリグラムの濃度で添加したところ、ウイルスの増殖を約90%抑えることを確認。抽出物はポリフェノールの一種で「エポキシリオニレシノール」と呼ばれるもので、これまでまったく学術的にも報告のない新たな機能性化合物としている。

梅には胃がんの抑制効果や血圧を下げる効果のあることが最近分かっている。同准教授は「昔から梅酢でうがいをすると風邪予防に効果があることが言われていたが、今回の研究で梅がインフルエンザにも効果があることが科学的に解明された。予防には1日5個くらい食べれば効果がある」と説明。今後、梅加工製品の応用に向けた研究への発展が大いに期待できるとしている。





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