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「両手で弾ける」と夢中の受講生 |
ピアノは初めてという中高年のためのレッスンが人気を集めている。 全日本ピアノ指導者協会 (ピティナ) 和歌山支部 (森淳子支部長) が和歌山市とタイアップし開いている生涯学習 「大人のためのピアノ講座」 で、 現在80歳を最高齢に男女5人ずつが市小路の河北コミュニティセンターでレッスン中。 最終の16日はホールのグランドピアノで披露する。 受講者は 「両手で弾けるなんて夢のよう」 と練習に励んでいる。
同講座は平成14年、「音楽を聴く楽しみから、 自分で演奏する喜びを」 と40歳以上を対象にスタート。 毎年4月に市報で募集すると、 定員10人に対し50人から100人の応募があるという。 「孫がピアノを習い始めて楽しそうなので」 「退職し余裕ができたので」「音符を読めなくても大丈夫と聞いて」 ときっかけはさまざまだ。
ピティナ講師がボランティアで丁寧にマンツーマン指導。 受講者はキーボードを用いてドレミの位置やト音記号から学び、 まず指の体操、 右手、 左手と練習。 3週目には 「ほたる」 や 「河は呼んでいる」 などを両手でほぼ演奏できるようになった。4週目の発表会には各自お気に入りの曲を演奏する。
「音楽を聴くのは好きだがピアノは触ったこともなかった」 という同市湊通丁南の男性 (63) は、 「両手でとか、 歌いながら弾くとか、 一度に2つ以上のことをするのが難しい。 でも先生が緊張をほぐしながら上手に指導してくださるので楽しいです」 と笑顔。
指導する細田佳洋子さん (53) は、 「年を忘れて頑張りましょう、 大きな声を出しましょう、 宿題をしましょうの3つの約束をしています。 皆さん前向きで、 すごいパワー。音楽ですから楽しくなくては」 と話す。
終了後もゆっくりしたペースで続けたいと、多くのサークルが生まれているといい、 指導の岩橋明子さん (49)は、 「皆さん回ごとに明るくおしゃれになり友達ができるようです。 喜んでいただき私たちも励みになります」 と話していた。
ピティナは全国に会員が1万2000人、支部・連絡所などが360カ所ある。 和歌山支部は生涯学習を応援するほか、 コンサート活動なども活発に展開している。
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