2010年06月28日

00.社会

海に転落したお年寄りを救出、海保が2人に感謝状

男性を救助

海保のキャップをかぶって乾部長と記念撮影 (左が弘明さん)

幼なじみが力を合わせて。 海に転落し、 岸壁に取り付けられたタイヤにしがみついていた男性を救助したことをたたえ、 和歌山海上保安部は28日、 元漁師の濵田文男さん (63) =和歌山市雑賀崎=と雑賀崎漁協の漁師、 濵田弘明さん (同) =同=に感謝状を贈った。 同部の乾敏朗部長は 「よくぞ気付いてくれた。 何かあったら助け合うという意識は、 海に出る人に共通に持っていてほしい」 と話していた。

10日午前4時50分ごろ、 文男さんは雑賀崎漁港で釣りの準備をしていたところ、 助けを求めるような声に気付いた。 まだ薄暗い中、漁港の岸壁周りを歩いて確認し、 船が停留している付近で岸壁のタイヤをつかむ地元の男性 (83) を発見。 一人で救助するのは困難だと判断し、 幼いころからの付き合いの弘明さんへ電話し、 協力を頼んだ。 数分後、 弘明さんが駆け付け、 二人は腕を伸ばし男性の手を引っ張って、 岸壁まで体を引き上げて助けた。 岸壁から海面までは1メートル50センチほどだったという。 弘明さんは 「満潮やったのが幸いで、 手を伸ばしたら届く位置やった。 服もぬれてたし、 重たくて助けるんは大変だった」 と安堵(あんど)の表情を浮かべた。 男性は午前4時ごろに海へ転落、 約1時間水温20度の海で浮いていた状態で、 助けた時には震えており低体温の症状も見られたという。 男性は家族に保護され、 翌日病院で診察を受けたところ、 打撲や内出血など10日間のけがを負っていたが、 現在は快方に向かっている。 感謝状と海上保安部のロゴが入ったキャップを受け取った文男さんは 「一人じゃ無理だと思った。 助かってくれて何より」、 弘明さんは 「無我夢中だったが、 潮が満ちていて救われた」 と話していた。





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