2010年07月04日

00.社会

缶サット甲子園に桐蔭高科学部が挑戦

「缶サット」(小型衛星)の研究

先輩の作った缶サットを研究中の中村君、 村田君、 東さん (左から)

和歌山市吹上の県立桐蔭高校(勝丸健司校長)の科学部が取り組んでいる「缶サット」(小型衛星)の研究がこのほど、武田科学振興財団(大阪市)と、科学技術振興機構(JST、東京都千代田区)の支援事業に採択された。財団からは30万円(単年)、JSTからは上限50万円(3年間)の助成が受けられる。顧問の藤木郁久教諭(40)は「部活の幅が大幅に広がる」と期待を寄せている。

缶サットとは、空き缶の中にカメラなどの観測機器を入れ人工衛星に見立てたもので、「サット」は人工衛星(satellite)のこと。ミニロケットに搭載して打ち上げられ、上空で観測を行いながらパラシュートでゆっくりと下降してくる。

この缶サットを使った高校生の大会「缶サット甲子園」は、ロケットを使って300メートル上空まで打ち上げられた缶サットに搭載したカメラで、どれだけ長い時間地上のターゲットを撮影できるかなどを競う。同部はこれまで2回出場し、昨年は全国4位の好成績を収めている。

今回の支援事業への採択も、その技術やアイデアなどが認められ、「技術賞」と 「ベストプレゼンテーション賞」のダブル受賞も果たしていることが認められたという。

ことしのチームは2年生の中村達希君(16)、村田遼君(同)、東優花さん(同)の三人一組。三人はそれぞれ「先輩の記録を抜く」、「体験したことで自分を成長させたい」と意気込み、「まずは地方大会で優勝!」と研究に熱心に取り組んでいる。作るのも参加も初めてのチームだが、藤木教諭は「優勝の可能性は十分ある。チーム一丸となって燃えているので、絶対に成功して感動を味わってほしい」 と話している。

地方大会は31日から8月9日にかけて佐賀県や秋田県、 茨城県などで開かれ、 同校は9日に加太コスモパークで開かれる和歌山大会に出場、 選抜2チーム入りを目指す。 本大会は8月22日秋田県能代市である。





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