2010年07月08日

04.文化・くらし

繊細で豪華な作品で魅了する、サブリナ主宰田中真理子さん

繊細で豪華。 花畑のようだったり抽象画のようだったり、 オブジェのようだったり。 先日、 和歌山市内で7年ぶりに開いた教室展で、 アートのようなビーズ創作作品を披露し来場者を魅了した。
古くヨーロッパの貴族に愛された平織りの 「ビーズ織り」 技法と、 さまざまなステッチを駆使して糸と針で編み立体的に造形する 「オフルーム」 技法。 「両方の技法をうまく組み合わせるのが一番の理想です」 と話す。

サブリナ主宰田中真理子さん
ペンダントトップにスワロフスキーアンティーククリスタルを用い、 現代のスワロフスキークリスタルを使って編んだアフリカンサークルステッチのネックレスをつけて

ビーズとの出合いは25年以上前。 雑誌で見たハンドバッグに、 「素敵だな。 4人の娘がお嫁に行く時一つずつ作ってあげたいな」 と思った。 それがビーズ織りのバッグだった。

ヨーロッパでは技術が途絶え、 アンティークでしか見ることができないビーズ織りだったが、 同じころ、 広島の会社が織り機を再現。 アンティークのメタルビーズではなく、 精巧なガラスビーズで技を復活させていた。 師を求めて学び資格を取得。 約20年前から自宅で、 10年以上前から和歌山市で教室を開く。 現在はフリーで京都や名古屋でも指導する。

ビーズ織り
上段はネックレス。 下段左はオフルームで形を作りビーズ織りのリボンを通したバッグ。 下段右はビーズ織り

花や葉の形のガラスビーズ、 スワロフスキークリスタル、 石製のバラ、 貝ボタン、 18金などのメタルビーズ、 トルコ石などの天然石と使う材料は無限。 「教えるためにオリジナルをクリエートしなければ。 新しいものに挑戦したい」 とさまざまなものを見に行き、 外国の人に教えてもらい、 分野の違う刺しゅうなども習う。

「すべてビーズの作品を作るための栄養剤なんです。 色、 形、 材料...、 自分一人の見る物は限られているからアンテナを張っていないと。 おもちゃ屋さんも見ますよ。 孫のビーズ遊びもヒントになりました」 といたずらっぽくほほ笑む。

プレゼントする楽しさ。 買った人が会う時に身に着けて来てくれる気持ちのキャッチボールのうれしさ。 母親の指輪や帯留めの宝石をビーズで飾りたいという人の思い、 ものを生まれ変わらせる素敵さ。

「先生と生徒って一方通行ではないですよね。 生徒から教わることが本当に多い。 ありがたいなと思っています。 お互い刺激し合って切磋琢磨できたら。 ビーズと接する楽しい時間を、みんなで大切にし続けたい」。
(千)





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