2010年07月28日

00.社会

第35回日前宮薪能、笑いと幽玄の美

悲劇の若い公達をりりしく舞う小林さん - 第35回日前宮薪能、笑いと幽玄の美

悲劇の若い公達をりりしく舞う小林さん

和歌山の夏の風物詩第35回「日前宮薪能」が26日、和歌山市秋月の日前宮(紀俊武宮司)境内で開かれた。樹木が黒々とそびえ、かがり火が揺らめく神楽殿で、茂山七五三さんがシテを務める珍しい大蔵流狂言「長光」と、小林慶三さんがシテを務める観世流能「敦盛(あつもり)」が演じられた。

敦盛は笛の名手であり、一ノ谷の戦いで16歳で命を落とした平家の公達(きんだち)。小林さんは、この日のために久保博山さんが制作した能面「敦盛」をつけ、笛の音に合わせてりりしい舞を披露。700人が敦盛の無念さや優しさに心打たれたように見入った。

紀宮司はあいさつで、35回を迎えられた感謝を語り、「日本人の心や日本の言葉を改めて考える場として、この日前宮薪能を次の世代に継承していきたい」と話した。





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