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自分たちの意見を出し合う生徒たち |
万引きに対する規範意識を高めようと和歌山西署は30日、和歌山市吹上の和歌山大学教育学部付属中学校(柏原卓校長)で、万引きに関する法律を考える特別授業「法学教室」を行い、2年生約160人が参加した。県警本部はこのほど、官民一体となった万引き防止対策協議会を発足。和歌山西署でも同協議会が立ち上がり、同教室は万引き防止キャンぺーンの一環でもある。
同署の生活安全課課長の田中健次警部と西地区少年補導員連絡協議会の木村靖会長らが講師を務めた。
万引きに関する法律のイメージを膨らませるため、生徒たちは、女子中学生が友人と手を組んで万引きの常習犯になってしまうというストーリーのスライドを観賞。グループに分かれ、なぜ万引きに手を染めたのか、万引きを防止するためにはどうしたらいいかを書き出して話し合った。「何度もやっているうちに罪悪感を感じなくなった」「みんなもやっているから友だちとすれば怖くない」など原因について深く考え、「万引きの罪を重くすればいい」「友だちが止めてあげる」など対処についてもさまざまなアイデアがあり、それを用いて法律の条文に仕上げた。
田中課長は六法全書を示し、万引きについて「窃盗という罪で、10年以下の懲役、50万円以下の罰金が科せられます」とし、「実行犯でなく見張っているだけでも罪になりますよ」と警告した。
脇田紗矢音さん(13)は「法律ってあんまり知らないけど、万引きについてこんなに深く考えたことなかった。盗む時はスリルがあるんやと思うけど、罪になるってことをもっと分かってほしい」、田中課長は「自分たちが主人公となって決まりを考えることで、法律を守る規範意識を高めてもらえれば」と話していた。
ことし上半期、県内の刑法犯が減少している中、万引きは65件増の645件と増加傾向で、検挙人員の約2割が少年となっているという。
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