|
|
来客と語り合う久保さん左 |
和歌山市吹屋町の能面師久保博山さん(70)宅で、 恒例の能面の虫干しが行われた。 梅雨明け後の晴天が続くこの時期に毎年実施するちょっと変わった風物詩。 2階の風通しのいい和室に80種90枚の面が3日間、 ずらりと並べられた。
虫干しといえば、 着物や本、 書画などを思い浮かべるが、 木曽ヒノキを用い、 種類によっては馬やウサギの毛を使う能面にも必要。 経年とともにかびが生えたり、 虫がついたりするのだという。
迫力ある面やほほ笑ましい面、 恐ろしげな面などが一堂に並ぶ様は壮観。 一般公開はしていないが、 久保さんが代表を務める能面文化協会の会員や能面教室の生徒、 知人らが訪れて興味深げに見入っていた。
能面を打ち始めて36年の久保さんは、 それぞれに思い出がある面を見ながら、 「毎年この時期に眺め回して、 これ彫り直さなあかんなと思い反省ばかりです」 と話していた。
|
00.社会 - 同カテゴリの記事
04.文化・くらし - 同カテゴリの記事
|