2010年08月24日

00.社会

下和佐地区でジャンボタニシ一斉駆除

水路のジャンボタニシを捕獲する下和佐地区の住民ら - 下和佐地区でジャンボタニシ一斉駆除

水路のジャンボタニシを捕獲する下和佐地区の住民ら

ジャンボタニシによる水稲被害の拡大を防ごうと22日、和歌山市全域の水田などで一斉捕殺が行われた。特に地域ぐるみで駆除に取り組む下和佐地区では早朝から、20代から80代まで、農家、非農家を問わず約60人が参加。水田や水路に無数に繁殖したジャンボタニシを網などですくい取った。


同市のジャンボタニシは昭和60年ごろに和佐の水田で発生が確認されて以降、市内全域に広がった。

その後、市ジャンボタニシ防除対策協議会を立ち上げ、JAや県、市などが地域ごとに適正防除を推進、毎年7月と8月に捕殺しているという。7月18日の実施では市内全域で650キロが集まった。

同地区ではこれまで各農家が防除対策を講じてきたが、農家の高齢化や少子化に伴い、平成18年以降、地域のことは地域で処理しようと、下和佐資源保全隊や自治会らが協力し捕獲している。

ジャンボタニシは土壌内や水路で越冬。水田に水が張られるころに活動を始め、植えて間もない柔らかい稲の苗を食害するという。

同地区の一部の水田ではタニシの大量発生でその8割が欠株するなど被害は深刻。専業農家の廣田春夫さん(73)は「地道で大変な作業だが、毎年続けることで着実に数が少なくなっている」と話し、下和佐資源保全隊事務局長の坂東辰洋さん(58)は「今後は後継者づくりも課題。地域ぐるみの活動として意識付けし、少しずつ定着していければ」と話していた。

この日同地区で約100キロ、市内全域では約300キロのジャンボタニシを捕獲。市の焼却施設で処分されたという。





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