2010年08月28日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

和大生が海南の2カ所で植物調査

生態環境実験実習

わんぱく公園で植物調査する学生たち

和歌山大学システム工学部・環境システム学科の大学生たちが24日から27日までの4日間、 海南市のわんぱく公園と孟子里山公園で植物調査を行った。 自然環境の保全や復元などを学ぶ 「生態環境実験実習」 の一環。 学生たちは植物のデータを取りながら、 地域の生態系の変化について理解を深めた。

3年生23人が参加。 事前調査として約50年前の航空写真と現在のものを見比べ、 森がどう変化してきたかなど目標や計画を立て、 当日は実際に現地で観察した。 学生たちは植物集団の種構成、 構造、 移り変わり、 環境とのかかわりなどについて研究しており、 どんな地形で、 どんな植物が、 どんな状態で生えているのかを調べることで、 里山管理など森林整備計画を立てるための基礎データにする。

わんぱく公園では、 10×10メートル範囲の4カ所で調査。 木の名前をはじめ、種類、数、高さ、位置、影ができる範囲などをデータに取っていった。 こうした記録の蓄積から森の移り変わりが分かるという。 ビオトープ孟子では、 約50年前に水田だった耕作放棄地を、 当時の地形に復元するため草刈りを行った。 里山管理の手法を学ぶ目的も兼ねている。 現在はセイタカアワダチソウなど外来種も侵入し、 水田の後は残されていない。 今後、 土に埋まった種子などから水田があった当時の植物が生えてくるか、 どんな虫が集まってくるかなどについて調べていく。

参加した田口優さん (22) は 「昔と比べて森がどう変化したか、 地形図に残してレポートに仕上げたい」。 講師を務めた中島敦司教授 (47) と原祐二講師 (32) は 「可能なら継続的に環境調査を行い、 自然の変化をモニタリングし、 フィードバックしていきたい」 と話している。





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