2010年10月04日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

義足のランナー島袋さんが野上中で教育講演

義足のランナー島袋勉さん

夢をあきらめない大切さを語る島袋さん

紀美野町下佐々の町立野上中学校 (道下雄三校長) でこのほど、 義足のランナー島袋勉さん(47)を講師に招いた教育講演会 「夢をあきらめない」 が開かれた。 島袋さんは平成13年、 踏切事故により両足を切断。 頭も強く打って記憶障害や視覚障害を負ったが、 夢をあきらめずに持ち続け、 これまで国内外のマラソンに両足義足で挑戦し、 完走してきた。

島袋さんは昭和38年に那覇市で生まれ、 20歳で車検センター会社を創業した。 平成13年にアメリカのIT企業視察の帰りに千葉県の踏切内で転倒、 気絶して列車にひかれた。 島袋さんは 「病院で目が覚めたら両足がなくなっていた」 と振り返った。 「どうして自分だけこんな目に遭うのか」 と悲観したこともあったが、 現状を受け入れるため 「ない物ねだりをしない」 「言い訳をしない」 「悪いところを隠さない」 の3つの決めごとを自分に課した。 ある時、 リハビリ生活で看護師からシドニーのパラリンピックで走っている選手の写真を見せてもらい、 勇気をもらった。 「自分も走れるのでは?」 「走るんだったらマラソンを」 「42・195キロを走りたいんだ」 と段々と思いも強くなっていった。 医者には 「片足ならともかく両足がないから無理だろう」 と言われたが、 「あきらめたらもう二度とできない」 と誓い、 夢を持ち続けた。 平成16年11月に3キロのトリムマラソンに初挑戦し、 翌月にホノルルマラソン (42・195キロ) に挑戦し、 12時間52分29秒で完走した。 その後もバンクーバーマラソン、 ゴールドコーストマラソン、 久米島マラソンなど多くの国内外マラソンに挑戦してきた。 最後に島袋さんは 「目標や夢を持つことはとても大事。 決して言い訳せず、 コツコツ努力すればどんなことだってできる」 と強く語り掛け、 生徒たちは真剣な様子で聞き入っていた。





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