2010年10月06日

00.社会

小島警部補が優良警察職員に

和歌山県警本部刑事部組織犯罪対策課、 組織犯罪取締係長小島正人警部補(58)

「妻の支えがあってここまできた」と小島さん

長年の功績をたたえられ、 全国優良警察職員にこのほど、 県警本部刑事部組織犯罪対策課、 組織犯罪取締係長、 小島正人警部補(58)が選ばれた。 全国の受賞者は131人で、 県警からの受賞は一人。 昭和27年の同表彰制度以来、 県警では57人が受賞している。 小島さんは12日、 東京都のグランドアーク半蔵門で、 警察庁長官から表彰される。

「悪い奴を捕まえたいと漠然と思ってた」。 刑事にあこがれ、 昭和46年、 19歳の時に警察官を拝命した。 刑事を熱望し、 昭和51年からは刑事一課盗犯係、 薬物取り締まりなど捜査畑を歩んできた。

薬物取り締まりは22年目。 薬物中毒者の検挙に何度も立ち会ってきた。 部屋から出て来なかったり、 暴言を吐いてくるなど一筋縄ではいかない。 「一家のあるじである男が、 子どもや奥さんの前でしらを切る姿は見ていて胸が痛い」 とつぶやく。 覚せい剤依存の20代の男の自宅を訪れた時は、 すべての窓を目張りして電気を消した状態で部屋にいたという。 「精神が壊れるんや。 薬は人を変えてしまう恐ろしいもの」 と数々の依存者の姿を思い返した。 全国的に中学生や高校生の薬物検挙が増えているが、 県内でも薬物事例の低年齢化を体感している。自身の3人娘の末っ子も現在高校生。 「ファッション感覚なんかな。 『1回だけ』 と思っても絶対あかん。 やったらやめられへん」と語気を強める。

受賞の知らせを受け一番に連絡したのは、 妻(56)だった。 「『おめでとう』 って、 文句一つ言わんとついてきてくれたのは本当にありがたい。 いいプレゼントになったかな」 と、 少年時代の夢をかなえ、 ひたむきに歩んできた柔和な瞳を細めた。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif