2010年10月15日

00.社会

古墳時代の金銅製鈴、発掘調査中の神前遺跡で出土

神前遺跡

環状のつまみが付いた金銅製鈴

県文化財センターは、現在発掘調査を行っている和歌山市神前の「神前遺跡」から、金銅製の鈴が出土したと発表した。古墳時代中期(5世紀後半)の溝から出土しており、朝鮮半島から鈴が伝えられて間もない時期のものと考えられる。県内で鈴が出土したのは同市の大谷古墳に次いで2例目。

発表によると、鈴は楕円形で、環状のつまみが付くのが特徴。鈴のみが単体で出土したため本来の用途は定かでないが、アクセサリーとして用いられたと推測されるという。所有していた人物は地域の有力者と考えられ、周辺に埋没古墳または祭祀(さいし)場、邸宅が存在した可能性が高いという。

同センターでは「現在、弥生時代前期末の水路を調査地の東側でも検出しており、 大規模な水路跡であったことが判明しつつある。これらの成果とともに、 今回出土した金銅製鈴は地域の歴史を考える上で、貴重な成果になった」 としている。

15、16の両日、現地公開を行い、出土した遺物の一部を展示している。午前10時半から午後3時半まで。16日午後零時半からは調査成果の解説も行う。

問い合わせは神前遺跡発掘調査事務所(TEL073・472・0422)へ。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif