2010年10月24日

00.社会

乱開発の遺物供養を、三昧霊地に安置の天井石

三昧霊地に安置されている「天井石」 - 乱開発の遺物供養を、三昧霊地に安置の天井石

三昧霊地に安置されている「天井石

和歌山市三葛の名草山ふもとにある「三昧霊地」の石段の傍らに大きな青石(緑泥片岩)がポツンと捨て置かれている。実は、約30年前の近くの宅地開発で掘り返された古墳の天井石であることが最近分かった。

天井石は縦1・8メートル、横2・0メートル、幅25センチほどの大きさ。地元の歴史に詳しい人などによると、当地にはアンドの鼻古墳、三田1~4号古墳(和歌山市登録遺跡)があったが、乱開発で消滅。この石だけがトラックで運び去られる寸前で運良く安置されたという。

最近はこれらの経緯を知る人も少なくなった。このため、地元の三葛自治会や弁天山正行寺が中心となり、行政関係者らを交えた供養祭を近く営み伝承していくことにしている。

三昧霊地は焼き場跡地で、今は整備されて春は桜の名所でもあり、近隣住民の憩い場となっている。地元関係者は「当時は開発前の事前調査も十分行っていなかったのでは。地元の歴史を後世に伝えていくためにも供養祭をぜひ営みたい」としている。





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