2010年10月31日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

戦場カメラマン渡部陽一さんが講演

戦場カメラマン、 渡部陽一さん

参加者に写真撮影を求められ大人気の渡辺さん

スローテンポで独特な話しぶりが人気の戦場カメラマン、 渡部陽一さん (38) が29日、 紀の川市打田の公立那賀病院 (近藤溪院長) を訪れ、 「戦場の医療現場から」 のテーマで講演した。 第19回開院記念講演会で、 病院関係者ら約150人が参加。 渡部さんは 「私が...戦場カメラマンの...渡部陽一です...」 とにっこりあいさつし、 テレビと同じその独特な口調で、 これまで取材してきた戦場医療の現状などを紹介した。

渡部さんは戦場カメラマンになるきっかけについて 「大学生のころ、 アフリカで少年兵に襲われました。 その現状を写真で伝えようと思い立ちました」 と紹介。 あいさつとは一転して真剣な表情で、 世界の戦場現場を報告した。

医療については 「戦場では病院も攻撃の標的になります」 と語り、 劣化ウラン弾で被爆した母親から生まれた子どもの写真などを見せて 「戦争で一番犠牲になるのは子どもたちです」 と、 戦争の愚かさを訴えた。

講演後は質問コーナーも設けられ、「尖閣諸島問題について日本はどうすればいいのか」との質問には、 「国際法の基準に基づいて『激しく』も、『ソフト』にも柔軟に対応するべきです。 外交は日本の義理人情など、 美徳だけではコントロールできない部分があります」と答えていた。

参加した岩出市岡田の高校生、八木澪さん (17)は 「イラクやアフガニスタンで起きている戦場の現状が分かりやすく聞けました。渡部さんはいい人でした」と笑顔で話していた。





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