2010年11月12日

00.社会

元NHKアナが相撲を通じて暴追訴える

心・技・体~限りなき挑戦

相撲の美学などについて語る杉山さん

元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友、杉山邦博さん(80)は11日、和歌山市の市民会館で「心・技・体~限りなき挑戦」と題し講演した。第19回暴力団追放県民・市民大会(県・和歌山市・県警・公益財団法人県暴力団追放県民センター主催)の一環。杉山さんは約700人の聴衆の前で、著名力士の歴代の大一番などを振り返り、当時のアナウンスを再現するなど会場を沸かせた。

杉山さんは、引退した朝青龍が現役時代、横綱の身分でありながら勝った際にガッツポーズを何度もしたことを痛烈に批判。昭和56年の大関貴ノ花の引退試合など心に残るいくつかの名シーンを振り返り、「ガッツポーズなどとんでもない。勝っておごらず、負けて未練を残さず、喜怒哀楽を出さないのが勝負の世界」と相撲の美学ともいえる 抑制の美 について熱弁した。

また、記憶に新しい琴光喜の野球賭博問題に触れ、「私は、名古屋場所を開催すべきだと一貫して言い続けた」とし「相撲は1360年歴史のある日本の文化、国技である。反社会的暴力、いわゆる暴力団のために中止に追いやられるのは文化、正義が負けること。屈してはいけないと思った」と語気を強めた。

その上で、同行事に参加していた警察関係者に対し、「これで一件落着と思わず、一つの突破口として踏み込んで、すべての暴力団を絶つということ、反社会的勢力の問題の根の深さを断ち切らなければならない」と熱く呼び掛けた。





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