2010年11月12日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

JA紀の里が2市にTPP交渉参加反対

環太平洋経済連携協定(TPP)について

「農業を守らなければならない」 と厚地組合長 (めっけもん広場)

国が参加を検討している環太平洋経済連携協定(TPP)について、 JA紀の里(厚地諭組合長)は、 紀の川と岩出の2市に国への働き掛けを求める「TPP交渉参加反対に関する緊急要請」の要望書を提出したことが11日分かった。 厚地組合長は 「協定すべてを否定するものではないが、 補償の手だてをしっかりと議論することが必要」 と話している。

同JAの組合員は正、 准合わせて約1万8000人。 販売高は昨年度154億円と大規模だ。 同JAが運営する紀の川市豊田のファーマーズマーケット 「めっけもん広場」 は直売所野菜部門で売上高全国1位 (約27億円) を誇り、 県内の一次産業を担っている。 日本がTPPに参加した場合、 売り上げ低下は免れないという。

同市は県内有数の果樹生産地。 ある市職員は 「協定締結で輸入果樹が増えれば、 基幹産業である農業の衰退は確実。 農業の補償をしっかりと提示した上で協定に進むのが筋。 今回のTPP参加表明はあまりにも唐突すぎる」 と話す。

市内のある農家は、 日本が2004年にメキシコと締結した自由貿易協定 (FTA) に触れ、 「オレンジが大量に安く入ったことにより、 オレンジ農家が減った。 また同じ」 と不安そうだった。

また、 紀の川市の中村愼司市長は、 17日から東京で開かれる全国市長会 「農業政策等を考える小委員会」 の近畿代表として委員に選任されている。 同委員会では、 TPP問題に関し 「政府に慎重な対応を求める」 ことでまとまっており、 市長会で採択されれば、 今後、 関係所管を通じて国に再度検討を求めていく方針とみられる。





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