2010年11月24日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

黒江の浄国寺に蒔絵の天井画

蒔絵の天井画を見上げる橋爪さん

蒔絵の天井画を見上げる橋爪さん

海南市黒江の浄国寺 (荻野昭裕住職) で23日、 親鸞聖人750回大遠忌法要が行われ、 門徒約200人が参拝。 法要後は漆工芸家の橋爪靖雄さん (75) が制作した蒔絵の天井画が初披露された。 漆を使った天井画は全国でも数少なく珍しいという。 参拝者たちは荘厳な雰囲気の中、 本堂余間に飾られた美しい絵に見入っていた。

約2年前、 荻野住職が檀家の橋爪さんに制作を依頼。 荻野住職は 「黒江の地場産業である漆塗りを後世の人々に伝えて残していきたかった」と話す。蒔絵は一枚縦70センチ×横60センチの大きさ。これが縦7枚、横6枚飾られ、計42枚ある。木目の天井の板を外してパネルとしてはめ込むと、全体で10畳分の大きさになる。立体感を出すため絵ごとに凹凸があるように飾られている。

天井画のテーマは「四季の草花と星座」。今回はその半分にあたる「春夏」が完成した。蒔絵にはスミレ、ツクシ、さそり座など季節に沿った絵が描かれている。参拝者たちは写真を撮ったり、美しい色合いにうっとりとしていた。

制作した橋爪さんは「たくさんの人が見て喜んでくれた。それだけでうれしいです」と笑顔。荻野住職は「寺が続く限り後世に残していきたいですね」と話している。

また、来春には「秋冬」の天井画が完成予定。「春夏」の対となるよう本堂のもう一方の余間に飾る。一般公開は未定。浄国寺は「すべて完成後、親鸞聖人の命日にあたる16日に、月1回公開していければ」と検討している。





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