2010年12月07日

00.社会

元会長逮捕で弁護士会が会見

記者会見に応じる冨山会長(右から2番目)ら - 元会長逮捕で弁護士会が会見

記者会見に応じる冨山会長(右から2番目)ら

裁判所から預かっていた保釈保証金130万円を着服としたとして、和歌山地検が4日に、元弁護士会会長、楠見宗弘容疑者(66)を業務上横領の容疑で逮捕した件について、和歌山弁護士会(冨山信彦会長)は6日、会見を開いた。逮捕は弁護士会の告発が端緒となっており、弁護士会が弁護士を告発する事態は異例という。

楠見容疑者は、ことし7月、担当した被告の保釈保証金150万円のうち、一般社団法人、日本保釈支援協会が立て替えた130万円を協会に返還せず着服した疑い。

同会は、別件での楠見弁護士の懲戒処分を検討していると公表したことし夏ごろから市民相談窓口で、楠見弁護士による被害を受け付ける特別窓口を設置。数十件の相談があり、逮捕容疑となった事例について告発に踏み切ったという。

同会は11月22日付で、楠見弁護士が民事訴訟で依頼人から受けた費用を流用するなどした2件について、業務停止5カ月の懲戒処分としており、逮捕容疑の件についても同会の綱紀委員会へ調査を申し立てている。調査の結果によっては、同会懲戒委員会がさらなる処分を科す可能性もあるという。

冨山会長は「告発せざるを得ない状況に至ったことは、残念の極みであり、正に断腸の思い」とし「容疑がその通りであるとすれば、あるまじき行為で弁護士会が長年にわたる努力により獲得してきた皆様からの信頼を損なうもので、誠に遺憾」と述べた。

同会は今後、同会会員へ倫理研修などを行い、法に背く行為があれば厳格に対処する方針という。





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