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時代小説 「母なる紀ノ川の流れ」 を自費出版した國府さん |
大阪府泉大津市の國府信夫さん(63)はこのほど、戦国末期の和歌山を主な舞台にした時代小説「母なる紀ノ川の流れ」(360ページ、1850円)を自費出版した。完成には5年の歳月を要し、豊臣秀吉の紀州討伐の際の雑賀衆の活躍など史実に基づき、主人公の岡本越後と妻の和歌子の生き様をリアルに描いている。多くの資料を参考に書かれているため、和歌山の歴史を知る本としても人気を呼びそうだ。
國府さんは約30年間、泉大津市でセーター加工会社を経営。現在は和泉市の非常勤職員として勤務している。 「母なる紀ノ川の流れ」 は平成11年に執筆を開始し、同16年に完成。ことし、出版するために新たに手を加えたという。執筆時は手書きだったため、 「漢字などを調べるために使っていた電子辞書は3台つぶしました」 と笑う。
物語は戦国時代、秀吉軍の朝鮮出兵で朝鮮半島に渡るが、軍のあまりの非道さに朝鮮側に寝返り、同地で鉄砲を製造し、鉄砲隊の指揮をとって秀吉軍を撤退させた雑賀衆の男・沙也可をモデルにして描かれている。
沙也可については孫市の嫡男や、戦国末期の和歌山で鉄砲を作っていた岡本越後などという3つの説があるが、岡本越後説を基にしている。
本を読んだ知人や友人からは 「難しいと思ったけど、すらすら読めて面白かった」 という感想が寄せられ、評判は上々。國府さんは「信長軍15万に立ち向かうシーンは紀州の男たちの心意気を感じることができ、見どころだと思います」 と話している。
本の購入に関する問い合わせは、國府さん(TEL0725・22・6968)へ。
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