2011年01月08日

00.社会

和歌山弁護士会がNPOホームレス支援機構に初の人権賞

冨山会長から表彰状を受け取る太田理事長

冨山会長から表彰状を受け取る太田理事長

人権擁護活動の功労をたたえよう。和歌山弁護士会(冨山信彦会長)は7日、野宿者の生活をサポートするNPO和歌山ホームレス支援機構(太田勝理事長)へ同会人権賞を贈った。この賞は、人権の救済活動などを行う個人やグループ、団体などを表彰しようと、平成20年に創設。今回が初めての授与となる。

同会は平成20年に、依頼主から寄付金を受けたことから、人権にかかわる活動を推進しようと人権救済基金を設置。同時に、人権救済に取り組む団体などをたたえ、支援しようと人権賞を創設した。同会の弁護士や市民から推薦のあった団体などが、会の審査を経て選考される。

賞を初めて受けたホームレス支援機構は、平成19年に発足。現在約30人が所属し、和歌山市内の駅などで生活している野宿者へ、おにぎりやお茶などの食糧、夏は蚊取り線香、冬は使い切りカイロなどを差し入れしている。また、生活保護申請の手助けや病院の付き添いなど、生活を立て直す支援活動も行っている。同団体によると、市内の野宿者は現在20人ほど。10年以上前は100人以上だったが、ここ数年で、貧困や就労などの相談を受け付ける なんでも相談村 など各機関の支援活動が活発化し、急減したという。

授与式は和歌山市十一番丁の和歌山弁護士会館で行われ、太田理事長(72)は「同じ市民として、野宿している人とつながりを持つべき。彼らに人間としての権利を返していく期待表明として賞を受け止めたい」、冨山会長は「今後も人権擁護を目指し、裁判の援助など効果的に基金を利用していきたい」と話していた。





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