2011年01月19日

05.紀の川・岩出・海南・紀美野

かじか荘、温泉基準下回る

温泉の成分が基準値を下回ったかじか荘

温泉の成分が基準値を下回ったかじか荘

紀美野町菅沢の 「公共の宿・美里温泉かじか荘」 はこのほど、 昨年11月に実施した温泉の水質検査で、 温泉法に定められている含有物質の基準値を下回ったと発表した。 これにより温泉という表記ができなくなる。 管理する町は一時的に含有物質の成分が下がった可能性もあるとみて源泉再検査を行う。 当分の間、 「美里の湯かじか荘」 として温泉表記なしで運営していく。

美里温泉(単純硫黄泉)は昭和44年から美人の湯として親しまれてきた。 主な成分は硫黄やメタけい酸など。 平成8年に行った検査時では総硫黄は2ミリグラムと基準値の1ミリグラムを上回っていたが、 今回の検査で0・4ミリグラムと基準値を下回った。 温度は159度だった。

温泉法によると、 温泉は地中からわき出る温水、 鉱水および水蒸気その他のガス (炭化水素を主成分とする天然ガスを除く) で、 温度が25度以上あること、 または1キログラム中に指定含有物質を規定値以上含んでいることのどちらかが求められる。 指定含有物質は遊離炭酸 (250ミリグラム以上)、 水素イオン(1ミリグラム以上)、総硫黄(同)など約20項目。 うち1項目でも満たしていれば温泉と認められる。

19年10月20日に施行された改正温泉法では、 温泉成分の定期的な分析が義務付けられた。 12年1月1日以前に行っている場合、 21年12月31日までに再分析し、 結果に基づく内容掲示が必要で、 以後10年以内に再分析しなければいけない。 このため美里温泉では、 21年10月に水質検査を行い、 基準値に満たなかったため1年間の猶予期間をもらい、 22年11月に再検査を実施した。

町によると、 主成分だった硫黄が下がった原因は不明だが、 雨や地殻変動で下がった可能性もあるとして再検査していく。 今後は温泉の代わりとして地域産品をより多く取り入れた食事、 各種イベントを積極的に行い、 ほかの部分で魅力的な施設を目指す。 料金はこれまで以下の値段を検討中という。





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