2011年02月20日

00.社会

和大研究所が世界に缶サットリーダー養成へ

缶サットの打ち上げ準備をする秋山教授と研究者たち

缶サットの打ち上げ準備をする秋山教授と研究者たち

小型の模擬人工衛星(缶サット)を世界中に広め、宇宙教育の手法を開発していこうと和歌山大学宇宙教育研究所(秋山演亮所長)は、 「缶サットリーダー養成プログラム」 (内閣府の最先端研究開発支援プログラムの一環)を開始した。トルコやナイジェリアなど世界10カ国から研究者12人を招いて、缶サットの製作、打ち上げ実験、各国の言葉でテキストの作成などを行っていく。

プログラムは14日から3月20日まで開催。18日には、コスモパーク加太(和歌山市加太)で研究者たちが3グループに分かれ、製作した缶サットの打ち上げ実験を行った。

パラシュートに工夫を凝らしたり、ビデオや気圧、温度、加速度など調べたいデータを入れた缶サットが大きな音とともに打ち上がると、研究者たちはカメラやビデオに収めたり、メモを取ったり熱心に観察した。

参加していたグアテマラのウィリー・カバナスさんは 「自国に帰って学生たちに広めていきたい。将来はグアテマラ中で大会を開きたい」 と話していた。

秋山所長は 「缶サットを宇宙教育の一つのツールとして、ネットワークや自分で考えチャレンジする人材を育てていきたい」 と話している。

同プログラムは今後、3月14日から16日に東京大学で開かれる「第2回超小型衛星シンポジウム」 へ参加し、さらに高度な性能を持った缶サットを製作。最終日に伊豆大島での打ち上げ実験を行う。



缶サット 空き缶の中にカメラなどの観測機器を入れ人工衛星に見立てたもので、 「サット」 は人工衛星(サテライト)のこと。ミニロケットに搭載して打ち上げられ、上空で観測を行いながらパラシュートでゆっくりと下降してくる。





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