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表彰状を受けて笑顔の福本さん左と井辺さん |
機転を利かせた行動で少年ひったくり犯を緊急逮捕したとして、県警本部の山岸直人本部長は1日、和歌山東署地域課、紀伊交番勤務の福本達(とおる)巡査(27)と井辺弘迪(ひろみち)巡査(同)を表彰した。犯人確保が難しいとされるひったくりを、勤務3年未満の若手コンビが連携して検挙するという快挙に県警本部幹部も拍手でたたえた。
先月24日昼過ぎ、和歌山市六十谷の路上で、帰宅途中のパート店員の女性(59)が財布などが入ったかばんをひったくられた。女性はすぐさま現場付近の自宅に走り、通報。福本さんと井出さんは紀伊交番で、「黒色スクーター、黒色服の2人乗り、北進逃走」と、交番から西約2・5キロの路上でひったくりが発生したのを無線で聞きつけた。
現場付近が地元の福本さんは、近くに流れる千手(せんじゅ)川沿いを北進した人けのない場所へ逃げることを予想。単車で二手に分かれ、聞き込みしながら予想現場を目指していた際に、南進してくる犯人と井辺さんがすれ違い、「犯人発見、千手川沿いを南進」と福本さんに無線で報告した。
井辺さんと福本さんに挟み撃ちにされた犯人はフェンスにぶつかり転倒し、福本さんが後ろに乗っていた少年(18)を、井辺さんが走って逃げた運転していた少年(17)を柔道の寝技けさ固めで取り押さえた。発生からわずか10分の出来事だったという。
福本さんは、県警の若手警察官向けの実践研修でひったくり犯について指導を受けており、「現場が研修と同じ状況だったので、自分なりに応用を利かせられました。単車で臨場したことや連携がうまくいったのが良かった」、井辺さんは、「素早い立ち上がりと、交番管内の地理関係などを把握していたのが犯人確保につながった」とにっこり。2人は「被害者のことを考えてあげられる警察官になりたい」と今後の抱負を語った。
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