2011年03月18日

00.社会

中学給食導入へ前向きな意見多数

和歌山市立中学校での給食開始について議論する市中学校給食協議会(会長・矢萩喜孝和歌山大学教育学部教授)の第2回会議が17日、市役所で開かれた。委員からは「給食をやるかやらないかではなく、開始という目的達成に向けた協議会であるべき」などとする意見が多数あり、来年度は開始に向けた具体的な話し合いが行われそうだ。


委員は「保護者に聞くと(給食は)進んでやってもらいたいという声が多く、子どもは半々だった。給食では、弁当以上にバランスの取れた食事を提供できると思う」、教育委員の室みどり委員は「家庭に食育を期待できる時ではない。昼食を担当できる学校が(食育を)考えるべきだ」と持論を展開した。

現場からの声として、有功小学校校長の南良和委員が「小学校から続く『教育としての給食』の連続性を考慮したい。教職員の負担もあるだろうが、心配するほどでもないのではないか」と述べる一方、西脇中学校教諭の松本孝一委員は「給食を実施するには昼休みの時間が少ない」などと冷静に分析した。

ほかに、「予算と教職員の負担などデメリットもあろうが、やるという方向性でいい」、「とりあえず実施してみてはどうか。その後に調整してもいい」などとする意見があった。矢萩会長は「これからは問題点を検討していく会として(給食実施という)目的に向かいたい」と話した。

市教委はことし2月、市立中学校6校の1、2年生691人を対象に「朝食・昼食・夕食について」をテーマにしたアンケートを実施し、その結果を協議会の冒頭で公表。その中で、82・63%の生徒が「ほぼ毎日家から弁当を持参する」と答え、「週に1、2回昼食を購入する」「週に3回以上購入する」という答えと合わせるとほぼ100%の生徒が昼食を欠かさず食べていることが示された。

また、「朝食をほとんど食べずに登校する」「時々食べないで登校する」と答えた生徒は15・6%おり、朝食を抜く生徒が相当数いることが分かる。「夕食を一人で食べる」と回答した生徒も9・3%おり、食育との観点から何かしらの対策が必要になりそうだ。





この記事と関連がありそうな過去の記事

powered by weblio


00.社会 - 同カテゴリの記事






カテゴリー
社会
事件・事故
政治・経済
スポーツ
文化・くらし
紀の川・岩出・海南・紀美野

これまでの特集
月別アーカイブ
株式会社 和歌山新報社
cypress.gif