2011年03月31日

00.社会

「取り調べの実態知って」、桜井さんが可視化訴え

取り調べの実態について話す桜井さん

取り調べの実態について話す桜井さん

和歌山弁護士会(冨山信彦会長)は29日、和歌山市の県民文化会館で、取り調べの録画など全面可視化を訴えるシンポジウム「ないな可視化しかないな」を開き、約100人が取り調べの実態について考えた。

昭和42年に茨城県利根町で一人暮らしの男性が殺された布川事件で再審公判中の桜井昌司さん(64)が、「布川事件が明らかにしたこと」と題し講演。桜井さんは3月中旬に無罪言い渡しが濃厚とされていたが、東日本大震災の影響で5月24日に判決が延期されている。

桜井さんは事件当時20歳で、警察官に事件当日の行動について自らの行動をうまく説明できず、逮捕されてしまった経緯を説明。何度も「怪しい」「何かあるんじゃないか」と言われるうちに記憶があいまいになり、うそ発見器に掛けられ最終的に認めてしまい、「それで29年刑務所に入れられたんです」と自白を強要する取り調べの問題点を訴えた。また、捜査報告書や関係者の供述調書などが改ざんされたことや、自分の指紋を偽造されかけたことに触れ、「警察官は平然と証拠をでっち上げ、無実の証拠を隠す。社会や裁判官は取り調べの実態を分かっていない」と語った。





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